ベタベタ、ネバネバする自転車のグリップを交換する方法
2021/03/12
本エントリーの目次
はるるは毎日勤務先まで自転車で通っています。
この自転車のグリップ(ハンドルの持ち手部分)に、1か月ほど前から異変が。
自転車のグリップがベタベタ・ネバネバで、手が汚れる!
はるるの自転車のハンドルには、他の多くの一般的な自転車と同様に、ゴム系素材のグリップ(持ち手)が購入当初から装着されていました。
そしてこのハンドルのグリップが数か月ほど前から、ベタベタ、ネバネバ、ベチョベチョといった感じでべとつくように。
この自転車のハンドルのグリップのべとつき現象は、購入後数年が経過した自転車ではよく起こる現象。
そのため他にもグリップのべとつきで困っている方がいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、自転車のハンドルのグリップのべとつき現象の対処方法や、根本的な解決方法となる自転車のグリップを交換する方法をご紹介します!
まずはなぜ自転車のグリップがベトベト、ネバネバになってしまうのかについて、少しふれたいと思います。
どうしてグリップがベトベト、ネバネバするの?
購入当初の自転車のハンドルに装着されているグリップはサラサラで、まったくべとつき感を感じません。
それなのに購入後数年が経過した自転車では、グリップがベトベト、ネバネバしてしまうのは、グリップ自体の劣化が主な理由です。
自転車のハンドルに装着されているグリップはその多くが、ゴム系や樹脂系の素材で作られています。
このゴム系や樹脂系の素材が経年により劣化・変質(加水分解)することでサラサラだった表面がベトベト、ネバネバしてしまう、というわけ。
特に日光(太陽光)中の紫外線はゴムに対する影響が大きく、日向に駐車していることが多い自転車では、ゴム製品の劣化が早く進むそうです。
さて、グリップのべとつきの原因が分かったので、さっそく対策方法をご紹介します。
まずは劣化が軽度である場合に、簡単にできる対策から。
劣化・変質している部分を取り除けば、べとつきはなくなる!
簡単にできるグリップのべとつき対策に、ボロ布やキッチンペーパーに市販のエタノールを染みこませてグリップの表面を拭く、というものが挙げられます。
先ほどご紹介したとおり、グリップのべとつきの原因は経年によるグリップ素材の劣化・変質です。
そのためこの劣化・変質したグリップの表面部分をエタノールで拭き取ることで、べとつきを改善できる、という寸法です。
ただこれは手軽な反面、グリップの劣化・変質が軽微な場合にのみ有効な対応策。
すでに劣化・変質がグリップ内部にまで及んでいる場合、一時的にはべとつきを改善できる場合もありますが、しばらくするとべとつき現象が再発してしまうことも。
この場合には、劣化・変質したグリップを交換するのが確実です。
自転車のグリップはお店で交換できるけれど
自転車のグリップは、自転車屋さんやホームセンターなどの購入店で、1,000~2,000円前後で交換できることが多いです。
ですがグリップ自体はホームセンターやネット通販サイトで数百円程度で購入でき、交換作業はとっても簡単。
そのため自分で交換した方が、お店に支払う工賃がかからないため、出費は少なく済みます。
また購入店まで遠いので行くのが大変!
という場合にも、ネット通販でグリップを購入し、交換作業は自分で行う方法がおすすめです。
自転車のグリップを新品に交換する方法
こちら、今回グリップの交換方法の説明に使用する、はるるの自転車のグリップ。
左側はこんな感じ。
拡大してみると、グリップが経年変化により劣化・変質し、ボロボロになっていることがよく分かりますね。
新品のグリップを購入する!
新品のグリップに交換するにあたって必要となるのが、交換用のグリップ。
これについては先にも書いたとおり、ホームセンター、またはAmazonさんや楽天さんなどのネット通販サイトで数百円程度で購入可能です。
一般的な自転車用のグリップは、グリップの内径と自転車のハンドル側の外径が一致し、長さが適合している製品であれば、取り付けできるはず。
ですがハンドルが特殊な形状の自転車では、取り付けできない場合もあるかもしれません。
そのため取り付け可能かどうか心配な場合には、販売店に取り付け可能かどうかを問い合わせると確実でしょう。
そして今回はるるが購入したグリップは、こちらの製品。
自転車のガゴやグリップを製造していることで有名なOGKさんの、AG-021という交換用グリップです。
OGKさんのグリップ製品は公式のwebサイトから購入可能です。
ただ価格が高いことと、1点あたり税込み540円の送料がかかる(2016年6月現在)ため、ネット通販サイトでの購入がおすすめです。
またグリップは通常左右一対で販売されており、それぞれの組み合わせが異なる場合があります。
たとえばOGKさんの場合、同じAG-021という製品型番であっても、ハンドル径 × 全長が22.2 × 115mmのロング、22.2 × 87mmのハーフのグリップがあり、その組み合わせが異なる3種類の製品が販売されています。
これは、ロング – ロング、ロング – ハーフ、ハーフ – ハーフといった具合で、ロング – ハーフであれば、長さ115mmと87mmのグリップが各1ずつ入っています。
購入の際は、この組み合わせを間違えないよう、ご注意ください。
ちなみにはるるの自転車に適合するのはハーフ – ハーフだったんですが、ネット通販サイトではロング – ハーフしか取り扱いがなく。
またOGKさんの公式のwebサイトの価格と送料を考慮すると、ネット通販サイトでロング – ハーフを2個買った方が安かったので、ロング – ハーフを2つ購入しました。
自転車のグリップの交換方法
自転車のグリップの交換方法については、はるるが購入したAG-021の商品パッケージの背面に分かりやすく書かれていたので、以下に引用します。
自転車用グリップの取付け方
- 装着前にハンドルの外径とグリップの内径のサイズがあっていることを確認します。
※ハンドル外径はΦ22.2mmとΦ19.1mmがあります。車種により仕様が異なりますので、よくご確認ください。- 古くなったグリップをカッター等で切り取り、ハンドルの油汚れ等をきれいに拭き取ってください。
注意:
汚れたまま新しいグリップを取付けると空回りや抜けの危険があります。- グリップの内側を十分に水で濡らし、ハンドルに差し込み確実に根本まで押し込んでください。
注意:
水以外は使用しないでください。
石鹸や油を使用しますと空回りや抜けの危険があります。(OGK AG-021 グリップ – パッケージ背面の説明書きより引用)
上記取付け方に記載されているΦという記号は、円の直径のことを示します。
そのため上記Φ22.2mmとは、ハンドルの外径サイズ(ハンドルパイプの直径の外側、つまり一番大きいサイズ)が22.2mmという意味となります。
そしてこれが22.2mmと19.1mmの2タイプあり、それぞれに適合したモデルでないと、取り付けができませんよ、ということです。
はるるが購入したAG-021はハンドル外径22.2mmに対応した製品のため、パッケージにはっきりと明示されていました。
交換用グリップを購入する際は、長さだけではなく、この対応するハンドル外径についてもしっかりと確認の上、購入してください。
そうしないと、いざ取り付けをしようとして、あれれ!?入らないぞ!!?
なんてことになってしまうので。
古いグリップを取り外す!
グリップを交換する際は、まず古いグリップを取り外す必要があります。
これはカッターなどでグリップに切れ目を入れ、手で引っ張るなどして取り外します。
切れ目を入れる際は、手を怪我しないように気をつけてください。
また切れ目を入れた後にグリップを外す際は、ペンチを使用すると力を入れやすくなるので、自宅にペンチがある場合には、それを利用されると良いでしょう。
はるるの自転車では、グリップがひどくベタベタするほどに劣化・変質していたため、手で引っ張るだけでボロボロになり、簡単に取れました。
ハンドルの油分や汚れを掃除する!
こちらがグリップを取り外した後のハンドルの状態。
ハンドル表面についている黄色いゴム状の物体は、グリップ固定用のボンドの残骸です。
こういった古いボンドや汚れ・油分は、新しいグリップを装着する前に掃除を行い、キレイに取り除いておきましょう!
そうしないと新しいグリップが運転中に空回りしたり、抜けてしまうことがあり、大変危険です。
掃除に使用する洗浄剤は、食器用の中性洗剤でOK!
これを薄めてボロ布に染み込ませて、拭き掃除を行い、最後に水をかけて洗剤を洗い流してください。
食器用の中性洗剤には強い脱脂(油分を除去する)能力があるため、十分にキレイになるはずです。
尚、自宅にパーツクリーナーがある場合は、それをスプレーすると手間が省けます。
ただパーツクリーナーが遅乾性の場合、ハンドルの塗装を侵して(傷めて)しまう場合があるので、速乾性のパーツクリーナーの使用がおすすめ。
ハンドルに新しいグリップを取り付ける!
ハンドルの掃除が終わったら、いよいよ新しいグリップの取り付け作業です。
といっても、掃除後のキレイな状態のハンドルに、新品のグリップを押しこむだけ。
この時重要なポイントが2点あります。
それは、グリップの内側やハンドル外側を水でしっかりと濡らすこと。
もう1つは、一気に奥まで入れ込むこと。
グリップの内側やハンドル外側を水でしっかりと濡らすのは、水を潤滑剤の代わりにするため。
そして一気に奥まで入れ込むのは、途中で休憩している間にグリップとハンドルの間の水分が乾いてしまうことで潤滑効果がなくなる前に作業を終わらせるため。
新品のグリップは柔軟性がないため、ハンドルに押し込む際に力が必要です。
そこで入れこむ際はグリップを回転させたり、グリップの端を叩きながら、グリップをハンドルに入れ込みます。
グリップがハンドルに中途半端に差し込まれた状態で止まってしまうと、奥に入れ込むことができず、抜くこともできないという困った状態になってしまうことも。
そのためこの2点に注意し、短期決戦で作業を終わらせましょう!
またはるるが購入したAG-021のように、グリップ本体が真円形状でない場合、回転方向の位置調整が必要です。
これについても事前に考慮、イメージしてから作業を行うと良いでしょう。
こうして交換作業を終えた右側グリップがこちら。
左側のグリップはこんな感じ。
以上で交換作業は完了です!
と言いたいところですが、まだ1点だけ大事な作業が残っているんです!
グリップが固定されるまで待つ!
ハンドルに取り付けした直後のグリップは、潤滑剤の代わりに使用した水分により、多少動くことがあります。
この状態で自転車を運転するのは大変危険なので避けてください。
グリップ内の水分は、半日から1日ほどそのまま放置しておけば自然に乾燥し、グリップが固定されます。
交換作業後は事故防止のため、グリップがしっかりと固定され、動かないことを確認の上、乗車してください。
グリップが動いてしまうんだけど…
通常自転車のグリップは、水分を使って装着した場合、水分が乾燥した後は、しっかりと固定されるはずです。
ですが何度も付け外しをしたグリップや、劣化・変質が進んだグリップでは、グリップに伸縮性が発生してしまい、うまく固定されないケースがあります。
そのような場合には、以下のようなグリップ専用のボンド、グリップボンドを使用して固定すると良いでしょう。
この商品は主にバイク用として販売されていますが、自転車にも使用可能です。
そのためグリップが固定できずに困っている場合には、使用すると良いでしょう。
ベトベトグリップの根本解決には、交換が一番!
経年による劣化や変質によるグリップのベトつきの根本解決には、グリップを新品に交換するのが確実です。
そしてお店に交換作業を依頼するよりも、ホームセンターやネット通販サイトでグリップを購入し、自分で交換作業を行った方が安上がり。
交換作業はさほど難しい内容ではないため、グリップのベトつきにお困りの方は、自分で交換作業にトライしてみてはどうでしょうか。