カーテンを動かすと引っかかり感がある、動きがしぶい・重いときの対策
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カーテンを開けるときに、こんなふうに思うことがあります。
カーテンを動そうとすると、引っかかり感を感じる…
カーテンを動かそうとすると、カーテンフックを引っかけているスライダーのような部品がうまく動かず、引っかかり感や動きのしぶさ、重さが気になるときがあります。
そして力任せにカーテンを引っ張って動かそうとしたら、スライダーの輪っかの部分や、カーテンフックが破損してしまった…。
なんてことが起こることも。
カーテンフックの交換品は市販されており、以下製品のような樹脂製のものであれば、あまり高くはありません。
参考:
ニトリのアジャスター(長さ調整可能な)カーテンフックが便利!
楽天 – ニトリのアジャスターフック
対してカーテンレールに付属するスライダーの交換部品は、まったく同一のものが販売されていることは少ないです。
また同一か、類似の交換部品が手に入ったとしても、カーテンフックに比べて交換作業に手間がかかります。
そのため、カーテンレールに付属するスライダーのような部品は、壊さないようにすることが大切。
特に動きがしぶいからといって無理やり動かそうとするのは、絶対にダメ!
そこで今回は、カーテンを動かそうとしたときに気になる引っかかり感や動きのしぶさ、重さを改善する方法をご紹介します!
まずは、カーテンの引っかかり感や動きのしぶさ、重さの原因についてご紹介しましょう!
カーテンの引っかかり感や動きのしぶさ、重さの原因
新居に引っ越した直後の、新品のカーテンレールを使っているときには、カーテンレールのしぶさを感じることはまずありません。
多くの場合、カーテンの動きが悪いなぁと感じるのは、入居して(カーテンやカーテンレールを使い始めて)から、半年~数年程度経過してからの場合が多いでしょう。
カーテンの動きの悪さは、経年により発生した以下のような問題によって起こっています。
ランナー(スライダー)の摩耗による変形
カーテンレールには、以下画像中にあるようなカーテンフックを引っ掛けるための、スライダーのような部品がたくさんぶら下がっています。
これはランナー(カーテンランナー)と呼ばれている部品で、カーテンレールの内側のレールにぶら下がっており、カーテンを支えるフックを引っかける役割を持っています。
そしてこのランナーがカーテンレールの左右にスライドすることで、カーテンの開閉を実現しているのです。
安価なランナーの多くでは、スライドする部分には車輪が付いておらず、カーテンレールの内側とランナーが、こすれながら左右にスライドする仕組みとなっています。※
そのため長期間の使用(度重なる開閉)により、ランナーのレールの接触部が摩耗・変形。
これにより、スムーズなスライドができなくなることがあります。
※車輪が付いているランナー製品も存在します。
レール内部に蓄積したゴミ
一見すると、カーテンレールの内側部分にはゴミなんてたまらなそうに感じます。
ところが長期間使用していると、ホコリなどのゴミがたまっていきます。
また車輪が付いていないランナーでは、摩耗によりランナー自身が削れ、その削り粉が内部に蓄積していることもあります。
こういったレール内部に蓄積したゴミが原因で、ランナーの動きがしぶくなってしまうことも。
ランナー・カーテンレール内部間の潤滑不足
ランナーとカーテンレールは物理的に接触しています。
そのため、この間の潤滑状態が悪いことが原因で、動きに重さを感じることがあります。
カーテンの引っかかり感や動きのしぶさ、重さを改善する方法
ここまでに書いてきたとおり、カーテンの引っかかり感や動きのしぶさ、重さの原因はランナー(スライダー)の摩耗による変形。
レール内部に蓄積したゴミ、ランナー・カーテンレール内部間の潤滑不足などです。
そのためこれらを改善することで、使い始めたころのカーテン・カーテンレールのようなスムーズな開閉操作が可能となります。
具体的には、カーテンレールの内部の掃除を行ってから、潤滑スプレーを使って潤滑状態を改善すると良いでしょう。
カーテンレールの内部の掃除
まずはカーテンレールの内側部分に蓄積しているホコリなどのゴミ類や、カーテンランナーの削り粉などを掃除して除去します。
これは水で濡らしたキッチンペーパーをレールの内側部分に突っ込み、レールの左右にスライドさせて拭き掃除をするだけでOKです!
キッチンペーパーがレールの内側部分にうまく入らないときは、割り箸などの細長い棒状のものに濡らしたキッチンペーパーを巻き付けて、レールの内側に入れて掃除すれば、うまく内部を掃除できるはず。
濡らしたキッチンペーパーを使っての拭き掃除が終わったら、乾いた状態のキッチンペーパーを使って、レール内部の水気を拭き取ります。
その後しばらく放っておき、レールの内部に残った水分が乾くのを待ちましょう!
潤滑スプレーを使って潤滑状態の改善
カーテンレールの内部の掃除が終わったら、次は潤滑スプレーを使って潤滑状態を改善します。
一般的には潤滑スプレーといえば、KURE5-56を思い浮かべる方が多いかもしれません。
ですがカーテンレールの潤滑状態の改善には、KURE5-56ではなく KURE CRC シリコンスプレーという潤滑スプレーの使用をおすすめします。
そしてシリコンスプレーをおすすめする理由は、ファスナーの不調修理の際に書いたものと同じなので、以下に引用します。
同じ潤滑剤なんだから、ファスナーの潤滑にはKURE5-56でも良いのでは?
こう思われるかもしれませんが、これは絶対におすすめしません。その理由は、KURE5-56は溶剤(油分)が多いため。
たしかにKURE5-56にも潤滑効果があるため、一時的にはファスナーの動きは良くなります。
ですがそれと同時にファスナーが、溶剤(油分)でベトベトに。手が油でベトベトになるだけならまだしも。
だんだんと塗布したKURE5-56の溶剤に、糸くずやホコリなどのゴミが付着してしまい、ファスナーの動きがより悪くなってしまいます。さらにファスナーがプラスチック製の場合は、KURE5-56の溶剤により、ファスナーが傷んでしまう可能性も。
これに対してシリコンスプレーは、溶剤が含まれていない無溶剤タイプのスプレーのため、溶剤にゴミが付着することはありません。
またファスナーが溶剤に侵されて傷んでしまうこともありません。以上のような理由から、ファスナーの潤滑にはシリコンスプレーが最適!というわけ。
KURE5-56では使用後しばらくすると、溶剤にゴミが付着し、カーテンランナーの動きがより悪くなってしまうおそれがあります。
対してシリコンスプレーでは、スプレーした面の表面にシリコーン皮膜を形成して潤滑効果を発生させるもののため、溶剤にゴミが付着することはありません。
シリコンスプレーの使い方は簡単で、以下画像で示したカーテンレール下部(内部)の溝の部分に、シリコンスプレーを少量スプレーするだけです。
シリコンスプレーを使ってレールの溝部分の潤滑状態を改善すれば、ランナー(スライダー)の摩耗による変形が原因の引っかかり感も改善する場合が多いです。
そのためカーテンの引っかかり感や動きのしぶさ、重さが気になるときは、カーテンレールの内部の掃除を行ってから、潤滑スプレーを使って潤滑状態を改善しましょう!
併せてカーテンレール上部の掃除も!
長期間掃除を行っていない場合、カーテンレールの上側部分にもたくさんのホコリやゴミがたまっています。
そこで、カーテンレールの内部の掃除を行うときは、上部の掃除も併せて行うことをおすすめします。
カーテンレールの上側部分の掃除は、伸縮可能なタイプのクイックルワイパーハンディを使えば、簡単にホコリを吸着・取り除くことが可能です。
ただホコリがたくさんたまっていた場合は、クイックルワイパーハンディを使ってホコリを取り除こうとすると、その一部が吸着できず頭上に降ってくることがあります。
こういったケースでは、水で濡らしたキッチンペーパーを使っての拭き掃除の方がおすすめです。
以上、参考になさってくださーい!