サーバーラックにケージナットを設置するときは専用工具を使うと安全!
マイナスドライバーを使ってケージナットをセットするのは、ちょっと怖い…
ラックマウント型のネットワーク機材やLCD Console、UPS(無停電電源装置)などを設置する際、機材本体や機材を載せるレールを固定するために、サーバーラックにケージナットを設置する必要がある場合があります。
そしてケージナットをサーバーラックに設置する際、マイナスドライバーを使ってケージナットのクリップ部分を縮めて設置している。
という方もいらっしゃると思います。
この設置方法は、IBMさんのKnowledge Centerにも掲載されている方法であり、正規の手順と言って良いでしょう。
- ケージ・ナットを取り付ける穴を決定します。
- 片手でケージ・ナットを持ち、マイナス・ドライバーを使ってケージ・ナット・クリップを縮めます。
- クリップを縮めた状態で、ラック取り付けフランジ内部から、ケージ・ナットの端を穴に完全に押し入れます。
- クリップにかけていたドライバーの圧力を解放して、ケージ・ナットを所定の場所にロックします。
ですがこの方法では、マイナスドライバーでケージナットを縮める際、ドライバーの先端で指を傷付けてしまう恐れがあります。
特にクリップ部がかたく、強い力を加えないと縮めることができないタイプのケージナットの設置を行っているときは、ドライバーに強い力をかけなければなりません。
そのためちょっと怖いなぁ…と思いつつ、設置作業を行っていることが多いんじゃないでしょうか。
今回はそんな方におすすめの便利ツールをご紹介します!
専用工具を使えば、サーバーラックへのケージナットの設置は簡単・安全!
実はサーバーラックにケージナットを設置するための、専用工具が市販されています。
この専用工具は『ケージナットツール』や『ケージナット挿入ツール』、『ケージナット取り付け治具』というような名称で呼ばれており、ネット通販サイトなどで500~2,000円ほどで購入可能です。
参考までにIBMさんのKnowledge Centerでは『ケージ・ナット挿入ツール』、富士通さんのPRIMERGY19インチラックの説明書では『ケージナット取り付け治具』と表記されています。
ただ『ケージナットツール』と呼ばれることが多いのか、ネット通販サイトなどで検索する際は、『ケージナットツール』と検索した方が製品が見つかりやすい印象です。
したがって本エントリーでは、この専用工具のことをケージナットツールと表記します。
ケージナットツールは多くの製品が販売されていますが、以下製品のような金属製の薄い板状の製品が一般的です。
河村電器産業 RP34T:
はるるは現在、摂津金属工業さんのケージナットツール NPO-CNT2Tを使っていますが、こちらも金属製の薄い板状の製品となります。
またセンターピア社のCNT-Lのように、片手でケージナットをセットできるようなツールも販売されています。
金属製の薄い板状のケージナットツールの使い方
先にご紹介した薄い板状のケージナットツールの外観を見ても、その使い方を想像するのは難しいかもしれません。
これについても、IBMさんのKnowledge Centerの解説が分かりやすいため、以下に引用します。
- ケージ・ナットを取り付ける穴を決定します。
- ラック取り付けフランジ内部から、ケージ・ナットの一方の端を穴に差し込みます。
- 挿入ツールを穴を通して押し入れ、ケージ・ナットのもう一方の端を引っ掛けます。
- ツールとケージ・ナットを穴に引き戻し、ケージ・ナットの取り付けを完了します。
上記使い方を見ていただくと分かるとおり、ケージナットのクリップ部にケージナットツールの先端を引っ掛けて、ツールを引っ張ってあげるだけでOK!
たったこれだけの簡単な手順で、サーバーラックにケージナットを設置可能です。
しかもツールを引っ張る際に大きな力は不要であり、ドライバーの先端のようにとがった部分で指先を傷付ける心配もありません!
これまでマイナスドライバーを使って設置していた方が、ケージナットツールを使うと、そのあまりの素晴らしさにビックリするんじゃないでしょうか。
というわけで、マイナスドライバーを使ってケージナットをサーバーラックにセットしていて設置しづらい。
指先を傷付けてしまいそうでちょっと怖い…とお困りの方は、ケージナットツールの使用を検討してみてはどうでしょうか。
本当に安全で便利なナイスツールですよ~!