PCの電源が突然落ちて画面が暗くなったときに、確認してみてほしいこと
2018/12/05
本エントリーの目次
PCを使って作業をしているときに、こんなトラブルが突然発生して困ってしまうことがあります。
PCの電源が突然落ちて、画面が暗くなった!しかもその後、起動できない!
ExcelやWordなどのソフトウェアを使って、仕事用の資料を作っていると、何の前触れもなく突然PCのディスプレイ(画面)が黒画面に。
この現象が起きてからの数秒は、ディスプレイの前で『え!?何が起こったの?』と、呆然としてしまう方も多いんじゃないでしょうか。
そして少し時間が経ち、落ち着きを取り戻してから、事態を把握しようとPCの周辺を確認。
するとPCの電源が落ちている(電源オフの状態となっている)ことを発見!
『どうして突然電源がオフになっちゃったんだろう…。』と思いつつも、とりあえず電源スイッチを押してPCを起動開始!
これで一件落着だと思いきや、いくら待ってもPCが起動しません。
というか、電源スイッチを押してもPCがうんともすんとも言わず、電源が入っていない状態と何も変わっていない様子です。
いつもであれば、電源を押すとブーンという内部ファンの風切り音やピポ!という音が聞こえるはず。
ところがそういった音が聞こえず、『もしかしてPCが壊れちゃった!?』と焦ってしまうことでしょう。
こういった現象が起きた場合、たしかにPCの内部パーツの故障が原因であることも。
しかしPCの故障ではなく、別の理由によりこのような症状が出てしまうケースも、少なからずあります。
そこで今回は、PCの電源が突然落ちて画面が暗くなった!
しかもその後、起動できない!というような状況になった際、PCの破損を疑う前に、まず確認してみてほしいことをご紹介します。
PCの突然の電源断の後、電源が入らなくなった場合に確認してみてほしいこと
PCの電源が突然落ちて黒画面になり、その後起動できないというような状況では、ひとまず以下のような内容について、確認してみてください。
PCの電源がコンセントから抜けていないか
『ついさっきまで正常に動作していたんだから、もちろんちゃんと接続されているよ!』だとか。
『そんな初歩的な問題じゃないでしょ…。』なんて思われるかもしれません。
ですが今回のような事象が起きた場合、過去の経験からPCの内部パーツの破損よりも、電源供給に問題が生じていることの方がかなり多い。
という印象を持っています。
PCの電源ケーブルは太く重いことが多く、その自重により壁コンセントから電源プラグが抜けてしまうことがあるんです。
また、完全に抜けていないとしても抜けかかっていて接触不良を起こし、電気が正常に供給されていないこともあります。
特にこの、プラグの抜けかけによる接触不良に起因する電気の供給不良は、コンセントの周辺をパッと見回しただけでは気付けないことが多く、原因がなかなか分からず困ってしまうことが。
したがってまずは、壁コンセントなどに接続しているPCの電源プラグが、奥までしっかりと接続できているかを確認してみてください。
OAタップ(延長・分岐タップ)のコンセントが抜けていないか
PCの置き場所と壁コンセントの位置関係により、PCの電源ケーブルを直接壁コンセントに接続できないケースもあるでしょう。
こういった場合は、以下のようなOAタップ(延長・分岐タップ)製品を使って延長・分岐を行い、電気をPCに供給しますよね。
そしてOAタップのコンセントへの接続部や、OAタップへの電気の供給元である別のOAタップのコンセント部で、接触不良を起こしていることもあり、電気がPCに供給されていないことも。
たとえば同じ部屋にいた家族の方などが、PCから離れた場所にある家具を動かしていて、配置の都合からOAタップを少しだけ移動。
その結果、接続部が接触不良を起こしてしまうことがあります。
そのため、壁コンセントからPCの電源ユニットまでの電気供給経路の間に、OAタップを使用している場合は、それぞれがしっかりと接続されているかを確認してみましょう。
尚、OAタップでのコンセントの抜け防止には、以下製品のような抜け止め(抜け防止)機能付きのOAタップが効果的です。
参考:コンセントに接続した電源プラグが抜けてしまうと困る場合の対策
PCの電源ユニット部のケーブルが抜けていないか
これもよく見かける電源供給トラブルの原因です。
壁コンセントから電源ケーブルを伝って供給された電気は、PCの背面にある電源ユニット※に電源ケーブルを接続することで、PCに供給されています。
そしてPCの背面にある電源ユニット部の電源ケーブルが、壁コンセントと同じようにケーブルの自重で抜けてしまったり、抜けかけた状態となり接触不良を起こすことがあります。
※電力会社から供給される交流の商用電源を直流に変換し、PCの各種内部パーツに動作用の電気を供給するパーツのこと。
このパターンの電気供給不良は、特に机の下にPCを置いている環境で起こりやすいと感じています。
と言いますのも、足を組み替える際にPC筐体に足をぶつけてしまうなど、PCに小さな衝撃を何度も与えてしまうことで、電源ケーブルが徐々に抜けていき、あるタイミングで突然接触不良を起こすからです。
ブレーカーが落ちていないか
PCに電気を供給するコンセントのブレーカーが落ちている場合にも、同様の事象が発生します。
ただし一般家庭では、各部屋の壁コンセントと天井の電灯が同じ系のブレーカーとなっていることが多く、ブレーカーが落ちた場合には部屋全体が暗くなり、すぐに気付けることがほとんどです。
このケースでブレーカーが落ちたことに気付きにくいのは、PCの電源を別の部屋から供給している場合などでしょうか。
一般家庭では部屋ごとにブレーカーが異なるのが一般的です。
したがってPCの電源供給元である別の部屋のブレーカーが落ちた場合には、PCの電源供給が止まります。
ですがPCを使っている部屋のブレーカーが落ちていなければ、その原因が別の部屋のブレーカーが落ちたことだとは、なかなか気付けないかもしれません。
PCが高温となっていないか
PCが動作中はCPUやGPU、マザーボード上のチップなど、PC内部の各種パーツが発熱します。
そしてこの熱によりPCの内部パーツが破損してしまわないよう、内部パーツが高温となると、PCの動作を強制停止する保護機能が動作することがあります。
もしPCの突然の電源断の後、電源が入らなくなり本体がかなり熱いようであれば、しばらく待って本体の温度が下がってから、再度電源ON操作を行ってみてください。
まずは電気がしっかりとPCに供給されているかを確認!
ここまでにご紹介した、『PCの突然の電源断の後に電源が入らなくなった場合に、まず確認してみてほしいこと』は、そのほとんどがPCに電気がしっかりと供給されているかについての確認項目です。
非常に初歩的な内容だなぁ、と感じる方が多いかもしれません。
ですがPCに電気が供給されていないことによって、こういった事象が起こることが本当に多い、というのが実情でして…。
そのため、電気が供給されなくなる原因として考えられることについて、今回はくわしくご紹介しています。
電源供給の問題と保護機能(高温対策機能)の動作の他に、PCの突然の電源断の後に電源が入らなくなる原因としては、たとえば以下のようなものが考えられます。
- 電源ボタンの故障
- 電源ユニットの故障
- マザーボードの故障
- PCの電源ユニット背面のスイッチがオフとなった(動作中に足がぶつかるなどすれば起こる可能性はゼロではありませんが、かなり低いです。)
こういった故障・現象もたしかに起こり得るのですが、電源供給の問題の方が起こりやすいです。
したがって、まずは電気がしっかりとPCに供給されているかを確認してみてくださーい!