市販点鼻薬の使い過ぎに注意!使い続けると薬剤性肥厚性鼻炎に!
2018/04/21
本エントリーの目次
そろそろイヤ~な花粉症に悩まされる時期ですね。
実ははるるも以前は、ひどい鼻炎に困っていました。
アレルギー性鼻炎による鼻づまり
はるるのひどい鼻づまりの原因は、花粉症というわけではなく、慢性的に鼻づまりが起こるアレルギー性鼻炎という病気です。
このアレルギー性鼻炎とは小学校低学年からの付き合いで、発症当初は自宅近くの耳鼻科に通っていました。
しかし、蒸気の薬?のようなものを吸入する治療を受けたり、処方薬を服用しても一向に改善されないため、いつのまにか病院に行くのを止めてしまったんです。
今思えば、はるるの病院嫌いはこの時に始まったのかもしれません。
魔法の薬、点鼻薬との運命の出会い
病院に行くのを止めたはるるは、当然処方薬の服薬も止めたため、ひどい鼻づまりに悩まされました。
鼻づまりだと、どうしても口呼吸になってしまうので、口やのどが乾燥します。
そのせいで風邪をひきやすかったり、集中できなかったりとまったく良いことがありません。
そんなはるるが小学校の高学年になったある日のこと。
鼻づまりに苦しむ我が子を見かねた母が、近くの薬局で市販の点鼻薬を買ってきてくれて、はるるに渡してくれたのです。
これがはるると点鼻薬との運命的な出会いでした。
点鼻薬、それは魔法の薬!
既に処方薬で散々こりていたはるる。
どうせ、この薬も効かないんだろうなぁ、そう思いながらも鼻にシュッシュ!と薬液を噴射してみました。
その刹那、鼻の奥に香る独特のフレーバー、のどの奥に感じる強烈な苦み。
おっ?これは、良薬は口に苦し的な感じですか?などと余裕を見せることもできないほどのまずさ…。
そのまま1、2分ほど経ったころでしょうか、なんだか鼻の奥が熱くムズムズ感じます。
その直後、鼻の通りが急激に良くなったのです!!
これは魔法の薬だ!!!
当時、小学校高学年であったはるる少年が、こう思うのも無理はないでしょう。
点鼻薬との出会いが、はるるの人生を変えた!!
この点鼻薬との出会いが、はるるの人生にとっての大きなターニングポイントであったのは間違いありません。
それからのはるるの人生は見違えるようでした。
口呼吸から解放されたおかげか、集中力が増し、成績はうなぎのぼり。
当時所属していた野球クラブでは、長打力が伸び、二番打者から、三番打者になる。
口を閉じたことにより、顔にシマリが出たのか、第二次モテ期が始まる(笑)
などなど、点鼻薬がはるるの人生にもたらした素晴らしい改善の数々。
これは数え始めたら、枚挙に暇がない程です。
ちなみにこちらがはるるが愛用している点鼻薬、パブロン点鼻 30ml 【第2類医薬品】。
詳細は後述しますが、実は現在はほとんど使っていません。
ですが鼻づまりが起きやすい季節の変わり目だけは、今でも時々お世話になっています。
あれれ、徐々に効かなくなってきた!?
ずっと続いていくはず、そう持っていた点鼻薬がはるるにもたらした安寧の日々、それは長くは続きませんでした。
使用開始直後は一度使用すれば7~8時間程度の間、効果を発揮していた点鼻薬。
その効果が段々と持続しなくなってきている、そう自覚し始めたのは高校受験を控えた中学3年のころでした。
しかし点鼻薬を使わなければ、ひどい鼻づまりが発生し、受験勉強に集中できない…。
はるるの使用している点鼻薬(パブロン点鼻)の正しい使用方法は、大正製薬さんのwebサイトによると、以下のとおり。
用法・用量
1回に1~2度ずつ鼻腔内に噴霧します。
なお、3時間以上の間隔をおいて、1日6回まで使用できます。(大正製薬 – パブロン点鼻商品紹介ページより引用)
ですが当時のはるるは、この制限を明らかに超えて使用していました。
この時には既に、はるるの生活には点鼻薬は欠かせないものとなっていたのです。
そして、依存症へ
その後も点鼻薬の使用を続けたはるる。
20代半ばになる頃には、1時間間隔で1日15回くらい使っていたと思います。
朝起きたら、まずはシュッシュ。
出勤前にシュッシュ。
会社についたらシュッシュ。
シュッシュ。シュッシュ。シュッシュ…。
このころになると、完全な依存症とも呼べる状態でした。
出かけた際に、点鼻薬を忘れた時は悲惨です。
鼻づまりがつらいのはもちろんのこと、頼りにしている点鼻薬を忘れてしまったという不安感。
そのせいでせっかく外出したのに、全然楽しめない、なんてこともしばしば。
これでは日常生活に支障をきたす、もっと強い薬をもらいに病院に行こう。
そう思い立ったのは、はるるが27歳の時のこと。
医師からの衝撃の一言。点鼻薬を今すぐ止めてください。
はるるが耳鼻科で診断を受けた結果、医師から告げられた病名は薬剤性肥厚性鼻炎。
医師は続けます。
別名、点鼻薬性鼻炎とも言います。
はるるさん、点鼻薬を今すぐ止めてください。
より強い点鼻薬をもらいに行ったはずのはるる、まさかの点鼻薬禁止令です。
原因は点鼻薬の長期使用
医師の説明を要約すると、以下のとおり。
市販の点鼻薬が鼻づまりに効くのは、その多くに含まれている血管収縮剤という薬剤による部分が大きい。
そして血管収縮剤には高い即効性があり、鼻づまり改善に大きな効果を発揮する。
この強い即効性と高い鼻づまり改善効果が依存性を生む。
しかし、血管収縮剤が含まれた点鼻薬を長期間使い続けると、鼻の粘膜が変質・肥厚する。
それにより血管収縮剤の効果が弱まる、または薬剤の効果が切れた際の反動で粘膜の腫れがひどくなり、鼻づまりが悪化する。
後はそれの繰り返しで、依存性がどんどん高まる。
市販の点鼻薬に含まれる血管収縮剤は、一時的には鼻づまりを劇的に改善するが、それはあくまでも対処療法。
根本の原因を直さなければ、病状は改善しない。
だからすぐに点鼻薬を止めて、鼻の粘膜を正常な状態に戻す必要がある、とのこと。
点鼻薬を使えないという苦悩の日々、そして改善へ
というわけで、点鼻薬禁止令を出されたはるる。
頼りになるのは、点鼻薬を使えないと苦しいでしょうから、というありがたい医師のお言葉と共に支給された、アレルギー反応を弱める薬のみ。
点鼻薬を使えなくなった日々、これは本当にきつい日々でした。
特に夜は鼻づまりがひどくてなかなか寝付けず、一時期は寝不足気味でした。
それでもアレルギー反応を弱める薬を服用しながら、数か月の間、苦悩の日々を過ごしている内に、徐々に鼻の通りの良い日がでてきました。
そうして半年ほど経ったころには、アレルギー反応を弱める薬を飲まずとも、鼻の通りの良い日が続くようになったのです。
最近では、季節の変わり目に鼻がつまることが少しある程度で、それ以外ではほとんど鼻づまりが起こらない、という状況にまで改善しています。
医師の話では、子供のころの鼻炎が成長するにつれ、良くなるということはよくあること、それを阻害していたのが点鼻薬の乱用かもね、とのこと。
市販の点鼻薬は長期間使用し続けてはいけない!
これははるるが最後の受診の際に確認した、鼻づまりがひどくなった時には点鼻薬を使って良いか、という質問に対する医師の回答です。
市販の点鼻薬は即効性があり、鼻づまりの改善には強い効果を発揮する。
一時的な症状には高い効果が見込めるため、1、2週間ほど使うのは構わない。
ただし絶対に長期間使用し続けてはいけない、もし1、2週間の間に鼻づまりが改善しないのであれば、病院にすぐに来てください、とのこと。
安易に市販の点鼻薬を使い続けず、耳鼻科の受診を!
はるるのように病院が苦手だ、という方や仕事が忙しくて病院に行く暇がない!
という方の中には、薬局で手軽に購入可能な市販の点鼻薬を使っている方も多いはず。
ですがそれが便利だ、と使い続けていると、はるるのように薬剤性肥厚性鼻炎(点鼻薬性鼻炎)を発症してしまい、より鼻づまりがひどくなってしまうかもしれません。
そのため先の医師の言葉通り、使い始めてから1、2週間の間に鼻づまりが改善しないのであれば、早めに耳鼻科を受診することをおすすめします。