くださいと下さいの違い。パンツを脱いで下さいはキケン!
2018/04/22
先日、仕事中に後輩くんの作成した資料を確認していた、はるる。
誤字を発見して、後輩くんに教えた時のこと。
下さいって書いちゃダメだよ!
後輩くんの作成した資料に書いてあったのは、こんな内容。
××月△△日までに添付の資料をご確認下さい。
一見、間違いはなさそうだけど…、と思いがちですが、はるるが気になったのは、ここ。
××月△△日までに添付の資料をご確認下さい。
正しくはこうだよ~、と教えてあげたわけ。
××月△△日までに添付の資料をご確認ください。
すると、後輩くんは不思議そうに、こう言いました。
あれ?でも漢字の方が丁寧っぽさをアピれません?
アピれません?=アピールできませんか?
…だと思います…。
(アピれません?っていう日本語もどうかと思うけど…、)この場合は違う意味になっちゃうから、ひらがなに直しておいてね。
実はこの話、はるるも入社当初に先輩に怒られて、知った話なんですけどね。
というわけで、今回のテーマはこれ。
くださいと下さいの違い。
パンツを脱いでください、パンツを脱いで下さい
突然ですが、質問です。
以下の2つの日本語から、どんなニュアンスを感じますか。
- パンツを脱いでください
- パンツを脱いで下さい
この2つをよく見てみて、何か違うな、と感じる方もいらっしゃると思います。
たとえば、先ほどの後輩くんのように、漢字の方が丁寧な気がするだとか、漢字の方が堅苦しい日本語のような気がする、などなど。
ですが一番の違いは、そういったことではありません。
それは、漢字とひらがなでは意味が変わってしまう、ということ。
くださいの意味
これは主に…してください、というお願いの時に使います。
たとえば、こんな感じ。
- 明日までに提出してください
- 結婚してください
ひらがなで書いた『ください』は、相手に対して、何かをお願いする時に使います。
英語で言えば、pleaseのような感じ。
下さいの意味
これは主に…を下さい、という相手に何かを求める時に使用します。
たとえば、こんな感じ。
- そのお菓子をちょっと下さい
- お小遣いを下さい
などなど。
こちらは英語で言えば、giveのような感じです。
pleaseとgiveの違いと考えると…
くださいと下さいの違いは、それぞれpleaseとgiveという英単語に置き換えてみると、よく分かるはず。
さて、冒頭のパンツの話をもう一度考えてみましょう。
ひらがなで書いた、パンツを脱いでください。
これはどういうシチュエーションなのかが、大いに気になりますが…。
意味としては、パンツを脱いで、というお願いをしている感じです。
それに対して漢字で書いた、パンツを脱いで下さいはというと。
こちらは、パンツを脱いで、私にその脱いだパンツを頂戴!と言っているイメージ。
…まぁ、いろいろな趣味を持っている方がいますから…ね。
さて、どうでしょう?
この例を見れば、前者と後者には大きな違いがある、ということがご理解いただけたのではないかと。
人の振り見て我が振り直せ
人の振り見て我が振り直せ、ってよく言いますよね。
はるるもこのブログでいろいろなことを書いています。
正しい日本語を使い、可能なかぎり正確かつ誤解を生まないような文章を心がけなければ。
後輩くんの資料を確認していて、あらためてそう思いました。