29歳、離婚しました。

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長いLANケーブルを使ったり延長した場合速度が落ちるの?最大距離は?

      2018/04/26

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長いLANケーブルを使ったり、延長した場合には通信速度が落ちるの?

顎に手を当てて考え込んでいる男性

自宅や勤務先のネットワーク機材をLANケーブルで接続する際に、ネットワーク機材の設置位置の関係から、機材間を数十メートル以上のLANケーブルで接続しなければならないことがあります。

このとき長いLANケーブルを使ったり、複数のLANケーブルを使って延長した場合には通信速度が落ちてしまい、問題が起きるのではないか。
と心配に感じてしまうことがあるかもしれません。

そこで今回は、こういった点やLANケーブルの最大長(最大距離)について、説明しましょう!

ツイストペアケーブル規格(カテゴリー)・LANケーブルのイーサネット規格について

今回説明するLANケーブルの通信速度や最大距離については、ツイストペアケーブル規格(カテゴリー)とイーサネット規格が大きく関係しています。
そのためまずはこれらについて、かるくふれておきましょう。

ツイストペアケーブル規格(カテゴリー)について

現在販売されているLANケーブルは、カテゴリーと呼ばれるツイストペアケーブル規格で決められた品質レベルによって分類されています。
そして主に使われているLANケーブルのカテゴリーは、以下のとおりです。(通信速度 / 伝送帯域・最大周波数という形式で表記。)

  • カテゴリー5:100Mbps / 100MHz
  • カテゴリー5e:1Gbps / 100MHz
  • カテゴリー6:1Gbps / 250MHz
  • カテゴリー6a:10Gbps / 500MHz
  • カテゴリー7:10Gbps / 600MHz

一般的にはカテゴリーの数字が大きければ大きいほど、高性能なLANケーブルになるという理解で大丈夫です。

通信速度については、上記記載速度までしか出ないというわけではなく、それ以上の速度で通信可能なことがあります。
たとえばカテゴリー5のケーブルは100Mbpsと表記していますが、ギガビット・イーサネット(GbE)に対応したスイッチ(スイッチングハブやL3スイッチなど)間の結線に使用した場合、カテゴリー5eのケーブルと遜色がない速度で通信できることも。

ただカテゴリー5eでは数十メートルの結線でも問題なく高速な通信が可能な場合でも、カテゴリー5のLANケーブルで接続した場合には100Mbpsを超える十分な速度が出なくなる、といった問題が起こることがあります。
したがって『100メガビット・イーサネットのネットワークの接続にはカテゴリー5以上、ギガビット・イーサネットの接続にはカテゴリー5e以上のLANケーブルを使う』と覚えておくと良いでしょう。

カテゴリー5のケーブルは以前広く使われていた規格ではあるものの、より高性能なLANケーブルが普及した現在では販売されていることはまずありません。
そのため最近家電量販店などで購入したLANケーブルは、基本的にはギガビット・イーサネットに対応していると思って大丈夫でしょう。

ちなみに短い距離のLANケーブルであれば、カテゴリー5eとカテゴリー6のLANケーブルの価格はほとんど変わらないので、より高性能なカテゴリー6のLANケーブルを買うことをおすすめします。

尚、カテゴリーはCATやCatと省略表記され、カテゴリー6であればCAT6、Cat6と書かれていることも少なくありません。

LANケーブルのイーサネット規格について

LANケーブルのパッケージ背面の説明書きなどに、10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T対応といったように表記されていることが多いことから、1000BASE-Tなどのような表記を見たことがある!
という方は多いでしょう。

この10BASE-Tや100BASE-TX、1000BASE-Tなどは、イーサネット規格と呼ばれるもので、それぞれ通信速度や使用できるケーブル(伝送媒体)、最大長などが異なります

現在十分に普及して主に使われているのは100BASE-TX、1000BASE-Tであり、それぞれ以下のような仕様となっています。(伝送媒体 / 通信速度 / コネクター / 最大長という形式で表記。)

  • 100BASE-TX:カテゴリー5以上のLANケーブル(UTP) / 100Mbps / RJ-45 / 100m
  • 1000BASE-T:カテゴリー5以上のLANケーブル(UTP) / 1Gbps / RJ-45 / 100m

上記記載のとおり、カテゴリー5のLANケーブルは1000BASE-Tに対応しています。
しかし1000BASE-Tの最大速度である1Gbpsでは通信ができないことから、1000BASE-Tには非対応(厳密には最大速度での通信不可)と言えなくもありません…。

こういった事情から1000BASE-Tには、カテゴリー5e以上のLANケーブルが必要と書かれているのが実情です。
ただ先に書いたとおりカテゴリー5のLANケーブルでも、100Mbpsを超えた速度で通信できることがありまして…。

1000BASE-Tの最大速度である1Gbpsに近い速度での通信が、カテゴリー5のLANケーブルでも可能なこともあります。

このあたりはちょっとややこしいですが、実用上は100BASE-TXはカテゴリー5以上!
1000BASE-Tにはカテゴリー5e以上のLANケーブルを使う!と覚えておきましょう。

UTPケーブル・STPケーブルについて

UTPはUnshielded Twisted Pairの略で、ノイズに対するシールド処理が施されていないより対線のこと。
これを使ったLANケーブルをUTPケーブルと言います。

家電量販店で販売されているLANケーブルのほとんどはUTPケーブルであり、一般的にはLANケーブル = UTPケーブルと考えて差し支えないでしょう。

そしてこれとは別にノイズが多い工場などで使用することを目的とし、ノイズに対するシールド処理が施されているSTP(Shielded Twisted Pair)ケーブルと呼ばれるLANケーブルもあります。

STPケーブルを使うよう規定された規格には、たとえば1000BASE-CXが挙げられ、最大長は25mとなっています。

現在一般に広く普及しているネットワーク環境では、LANケーブルの最大長(最大距離)は100mと思ってOK!

ここまでツイストペアケーブル規格(カテゴリー)とイーサネット規格について、概要を説明してきました。
そして現在一般に広く使われている1000BASE-Tや100BASE-TXといったイーサネット規格では、その最大長が100mです。

したがって現在一般に広く普及しているネットワーク環境では、LANケーブルの最大長(最大距離)は100mと思ってOKでしょう。

1Fと2Fの間など、フロア間を接続する場合に使用することが多い光ファイバーを使った規格、たとえば1000BASE-SXであれば550mなど、100mを超える最大長(最大距離)となっています。
しかしこれらはLANケーブルではなく、光ファイバーを使って通信を行うものです。

そのため繰り返しになりますが、LANケーブルの最大長(最大距離)は100mである、と考えてOK!

長いLANケーブルを使ったり、延長した場合でも通信速度はほとんど落ちません!

現在一般に広く普及しているネットワーク環境では、LANケーブルの最大長(最大距離)は100mである、というのはすでに書いたとおりです。
しかしそうは言っても距離が長ければ長いほど通信速度が落ちるのではないか、と心配になってしまう気持ちはよく分かります。

ですが安心してください。
はるるの経験上、50mを超えるような長いLANケーブルを使う。
または延長コネクター(アダプター)を使って複数のLANケーブルを結線し、50m以上距離が離れたネットワーク機材間を接続しても、多くの場合通信速度の低下はほとんど起きません。(最大長である100m以下の場合。)

以前、勤務先で複数の条件について転送速度を計測していますが、そのどれもが機材間を3mのLANケーブルで接続したときの転送速度と、計測誤差レベルの差しか発生しませんでした。

たとえば以下のような条件で計測した転送速度はほぼ同じという結果です。

ケース1:
PC ー 3mのLANケーブル ー L2スイッチ ー 3mのLANケーブル ー ファイルサーバー

ケース2:
PC ー 3mのLANケーブル ー L2スイッチ ー 95m弱のLANケーブル ー L2スイッチ ー 15mのLANケーブル ー ファイルサーバー

ケース3:
PC ー 3mのLANケーブル ー L2スイッチ ー 50mのLANケーブル ー L2スイッチ ー 50mのLANケーブル ー 延長コネクター(アダプター) ー 20mのLANケーブル ー ファイルサーバー

計測に使ったLANケーブルはすべてカテゴリー6で、50m以下のケーブルは市販のもの。
95m弱のLANケーブルのみ、配線設備業者の方が作ったLANケーブルです。

延長コネクター(アダプター)とは、以下製品のようなLANケーブル同士を接続するコネクターのこと。

参考:LANケーブルは延長コネクタ(アダプター)やスイッチングハブで延長可能!

PCとファイルサーバーは、それぞれ400MB/s以上の速度で読み書きできるストレージを搭載しており、ファイルサーバーに配置した50GBほどの単一仮想HDDファイル(vhdx)をコピーしたときの速度を計測しています。
L2スイッチなどネットワークに関する機材はすべてギガビット・イーサネットに対応した製品を使っており、理論上は最大125MB/s前後の速度でファイルをコピーできるはず。

そしてこれら条件下でのケース1~3の速度はほとんど変わらず、940~950Mbpsほど。
つまり118MB/s前後の速度が出ており、複数回の計測結果からは計測誤差レベルの差しか出ませんでした

したがってコピーに要する時間もほとんど変わりません。

そのためはるるの経験上、50m以上距離が離れたネットワーク機材間を接続しても、多くの場合通信速度の低下はほとんど起きないと考えています。(最大長である100m以下の場合。)

『多くの場合』と書いたのは、たとえばノイズが多い環境下で長いLANケーブルを使った場合、ノイズの影響により大きな速度の低下が起こりやすく、すべての環境下で速度の低下が起きないとは言い切れないからです。

また理論上は機材間の距離が離れており、長いケーブルを使って接続した場合には、LANケーブルの最大長(最大距離)以下であっても、短いLANケーブルを使ったときに比べれば、わずかかもしれませんが通信速度の低下は起きているはずです。
ただこちらの速度低下については、気にしなくて良いレベルの小ささでしょう。(ノイズの影響を受けていないなど、良好な通信・周辺環境であった場合。)

フラットケーブルを使った場合やノイズが多い環境下では、速度の低下が起こりやすい!

先に掲載した各ケースの測定では、以下のようなカテゴリー6の普通のLANケーブルを使用しています。

ところが同じカテゴリー6のLANケーブルについて、家電量販店やネット通販サイトでは、フラットケーブルと呼ばれるLANケーブルも非常に多く販売されています。

普通のLANケーブルとフラットケーブルは、同じカテゴリーの製品であれば基本的な性能は変わりません。
しかも薄く平らで柔らかいフラットケーブルは配線を取り回しやすい、隠しやすいといった利点があることから、普通のLANケーブルよりも使いやすいケースが多いでしょう。

ただフラットケーブルは普通のLANケーブルに比べノイズに弱いという弱点があり、距離が離れた機材同士の接続に使った場合、またノイズが多い場所で使った場合、速度の低下が起こりやすいのです。
そのため基本的には普通のLANケーブルを使用し、配線をカーペットの下に隠したい、ドアの下を通したいといった場合のみ、フラットケーブルを使うことをおすすめします。

尚、普通のLANケーブルのことをスタンダードケーブルと呼んでいるメーカーさんもありますが、一般的には普通のLANケーブルのことをLANケーブルと呼び、薄型のLANケーブルはこれと区別するためにフラットケーブルと呼ぶことが多いです。

LANケーブルの最大長(最大距離)を超えてLANケーブルで通信したい場合には、スイッチをはさむのが安価!

繰り返しになりますが、現在広く使われているLANケーブルの1000BASE-Tや100BASE-TXといったイーサネット規格最大長(最大距離)は100m。
これを超えてLANケーブルで通信したい場合には、途中にルーターやL2スイッチなどのスイッチ製品をはさむのが、安価に実現する方法でしょう。

たとえば130mの距離をLANケーブルで通信したい場合、以下のようにスイッチをはさんで接続することで通信が可能となります。

ケース1
機材1 ー 50mのLANケーブル ー L2スイッチ ー 50mのLANケーブル ー L2スイッチ ー 30mのLANケーブル ー 機材2

ケース2
機材1 ー 80mのLANケーブル ー L2スイッチ ー 50mのLANケーブル ー 機材2

光ファイバーを使えば、100mを超える距離をスイッチをはさまずに接続可能です。
ただ光ファイバーを接続可能なスイッチや光ファイバーケーブル自体が高額であり、コストがかかります。

そのため上記接続形態のような、途中にルーターやL2スイッチなどのスイッチ製品をはさむ方法のほうが、より安価に実現できるでしょう。

以上、参考になさってくださーい!

補足:最近は長いLANケーブルが安価に購入可能です!

以前は30m以上の長いLANケーブルは、7,000円~1万円程度するのが一般的でした。
しかし現在では、50mのLANケーブルが2,000円以下で購入できることもあり、かなり安価に購入できるようになってきました。

たとえば以下製品は本エントリー執筆時点(2017年10月現在)では、カテゴリー5eのLANケーブルが20mで827円。
30mは1,109円、そして50mでも1,688円ほどで購入可能です。

20mのLANケーブル:

30mのLANケーブル:

50mのLANケーブル:

そのため長さが届くか微妙なときは、長めのケーブルを買っておくと安心でしょう。

尚、50mを超えるような完成品のLANケーブルはあまり需要がないのか、市販されていることはほとんどありません。
もし50mを超えるような長いLANケーブルが必要な場合には自分で作るか、配線設備業者の方に作ってもらう必要があります。

以上、補足でした!

 - Windows, デジタル・家電, ネットワーク, 生活

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