扇風機の掃除や分解手順、ホコリが付きにくくなる簡単な手入れ方法
2018/04/26
本エントリーの目次
扇風機の片付け、でもその前に掃除をしなきゃ!
もうすぐ9月も終わりということで、涼しい日が増え、大分すごしやすくなってきましたね。
そのため、そろそろ夏の間にとてもお世話になった扇風機を片付けようかなぁ。
でもその前に扇風機をしっかりと掃除しなきゃ!なんて考えている方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、扇風機の掃除方法や分解手順、さらにホコリが付きにくくなる簡単なお手入れ方法についてご紹介します!
はじめに
現在家電量販店などで販売されている扇風機には、ファン(羽根)が外から見えるタイプの従来型の扇風機(普通の扇風機)と、Dyson(ダイソン)さんなどが製造・販売している羽根のない(ファンが内蔵されていて外からは見えない)タイプの製品があります。
これらはそれぞれ掃除方法が異なるため、まずは従来型の扇風機の掃除方法からご紹介します!
尚、本エントリーでは両者を区別するため、従来型の扇風機(普通の扇風機)のことを扇風機、羽根のない扇風機のことをタワー型扇風機と表記します。
またこれからご紹介する掃除方法の中には、一部機種の扇風機・タワー型扇風機ではやってはいけませんよ!
と説明書に書かれている洗剤を使った掃除方法などが含まれています。
そのため実際に掃除を始める前に説明書で確認いただき、適切な掃除方法であるかを確認してから行うようにしてください。
扇風機の掃除方法(羽根が外から見える従来型の場合)
羽根が外から見える従来型の扇風機では、風を発生させる羽根(ファン)の部分や、回転するファンで怪我をしないように取り付けられているカバーの部分にたくさんのホコリが付着します。
これらのホコリをしっかりと掃除して取り除くためには、扇風機を分解する必要があります。
そのためはるるの自宅の扇風機を使って分解手順を追って示しつつ、掃除方法を説明しましょう。
それではさっそく。
こちらははるるが自宅で使っている扇風機のうちの1台。
自宅の近所の家電量販店で数千円で購入した、ごく一般的な扇風機です。
現在市販されている多くの扇風機では、これからご紹介する手順とほぼ同じ手順で扇風機を分解できるはず。
ただ海外製品などの場合は手順の一部が異なるかもしれません。
この場合には、分解手順・方法については製品の取扱説明書を参照ください。
電源を切りコンセントを抜く
作業中に誤って扇風機のスイッチに触れてしまうと、ファンが突然回転を始めて怪我をする恐れがあり、大変危険です。
そのため掃除を始める前に、必ず扇風機の電源を切り、コンセントを抜いておきましょう!
ファンカバーに付着したホコリを掃除機で取り除く
長期間掃除をしていなかった扇風機の場合、ファンカバーには大量のホコリが付着していることが多いです。
これをそのままにして分解を始めると、周囲にホコリが舞って部屋が汚れてしまうので、まずは大きなホコリのかたまりを掃除機で吸い込みましょう。
以下の掃除機の先端についているようなブラシノズルをお持ちの場合は、これを掃除機に装着してファンカバーをゆっくりとなぞるだけで、しっかりとホコリのかたまりを吸い取れて楽ちんですよ!
素早く掃除機のヘッドを動かしてしまうと、一度なぞっただけではホコリが十分に取れないことがあります。
そのためゆっくりとなぞることがポイントです。
また、クイックルワイパー ハンディやウェーブ ハンディワイパーなどのホコリ取りグッズを使っていただいても、もちろんOKです!
ファン前面のカバーを外す
扇風機の下部に、以下のようなファンカバーのロック機構があるので、これを下側に動かしてロック機構を解除します。
ロック機構を解除後、扇風機のファン前面カバーの下部を手前(扇風機の前面側)に引っ張ると、以下のようにカバー上部を支点にカバーの下部が外れます。
カバー上部の支点部分では、ファン前面カバーが後面カバーの上に引っかかって乗っているだけ。
したがって前面カバーを持ち上げながら手前(扇風機の前面側)に引っ張ることで、簡単に取り外せます。
ファンを取り外す
ファン前面カバーを取り外すことで、ファンを固定しているファン中央の手回しネジにアクセスできるようになります。
手回しネジ(下記画像中白いネジ)の表面にはネジを緩める方向が書かれていることが多いので、ファンの根本を押さえながら手回しネジを緩む方向に回してネジを取り外します。
ファンを押さえずに手回しネジを回すとファンも一緒に回ってしまい、ネジを緩めることができません。
したがってファンが回らないように、ファンの根本を片手で押さえながらネジを緩めてください。
尚、ファンを固定している手回しネジは逆ネジ仕様(普通のネジとは逆で右回転させることにより緩むネジ)となっていることが多いです。
これは、右回転する扇風機のファンが回転中にネジが緩んでしまわないように配慮されているもので、普通のネジと同じように緩めようと左方向に回すと、より強く締まってしまい外しづらくなるのでご注意ください。
手回しネジを取り外すと以下のような状態となるので、ファンを手前に引っ張り出して外します。
取り外したファンにもホコリがたくさん付着しているので、ファンカバーを取り外す前に行ったのと同様に、こちらについても掃除機で大きめのホコリを吸い取りましょう。
ファン後面のカバーを外す
ファンを取り外すことで、ファン後面のカバーを固定している手回しネジが露出します。
ファン後面のカバーを外す際は、ファンと同様に手回しネジを緩める必要があります。
こちらはファンを固定していた手回しネジと異なり、逆ネジではなく右に回転させると締まるタイプの普通のネジとなっているはずです。
こちらの手回しネジの表面にも緩む方向が書かれていることが多いので、それにしたがって回転させてネジを緩めましょう!
こうしてファン後面のカバーも取り外すと、以下のような状態となります。
汚れが軽微な場合は雑巾で水拭きするだけでOK!
さて、ここまでの手順で扇風機の分解作業は完了しましたので、取り外したそれぞれの部品を掃除していきましょう。
こちらが取り外した部品の一覧。
右上から時計回りにファン前面カバー、ファンを固定していた手回しネジ、ファン、ファン後面カバーを固定していた手回しネジ、ファン後面カバーとなります。
部品は以下のような金属製のカバー類。
プラスチックなど樹脂製のファン。
プラスチックなど樹脂及び金属製の部品類に分けられます。
汚れが軽微な場合は、これらの部品はすべて水を含ませた雑巾で水拭きを行い、その後乾いた雑巾やタオルなどで乾拭きするだけでOKです!
寝室で1~2か月ほど使っていたという程度であれば、この方法だけでも十分にキレイになるはず。
ですがカバーの中央部付近やファンの背面中央部など、雑巾ではうまく掃除できない箇所がひどく汚れている場合には、この方法では対応できません。
またキッチンやリビングで使用していた扇風機の場合、調理の際に空気中に飛んだ油分により、ファンやカバーに油汚れ(とホコリ)が付着していることも。
こういったケースでは、雑巾による水拭きでは汚れをしっかりと取ることができません。
ですがまるごと水洗いを行えば、これらの汚れにも対応可能です!
雑巾ではうまく掃除ができない、油汚れが付着している場合はまるごと水洗い!
雑巾ではうまく掃除ができない場合や、油汚れでひどく汚れている場合には、ファンやファンカバーを汚れが落ちないように気をつけながらキッチンのシンクや浴室に運び、まるごと水洗いすることでキレイにすることができます。
浴室であれば水がはねても大丈夫なので、おすすめは浴室でのお掃除です。
そしてファンの羽根の表面についてはシャワーでぬるま湯をかけながら、手の指の腹でかるくこすることで、かなりキレイになるはずです。
またファン背面の中央部など、雑巾や指の腹ではうまく洗えない箇所についてはシャワーの水流で汚れを洗い流しましょう!
ひどい油汚れが付着してベトベトしているような場合には、食器用中性洗剤と柔らかい材質のスポンジを使って汚れをこすり落とします。
洗浄が終わったら、最後にシャワーでしっかりと汚れや洗剤を洗い流しましょう。
特にファン背面の中央部の凹んでいる箇所は汚れや洗剤の泡が残りやすいので、念入りに洗い流してください。
ファンカバーの中央部など、隙間が細く雑巾が入らずうまく洗えない箇所についても、シャワーの水流で洗い流すだけで、かなりキレイになります。
この方法では汚れがうまく取れない場合、または油汚れでベトベト状態の場合には、 ブラシに食器用中性洗剤を付けてカバーをこすってください。
こちらも洗浄が終わったら、最後にシャワーでしっかりと汚れや洗剤を洗い流します。
中性洗剤の代わりに重曹を使ってもOK!
以前汚れの化学!汚れ落としのポイントは酸やアルカリによる中和でも書きましたが、酸性汚れである油汚れには、アルカリ性の重曹が効果大!
そのため自宅に重曹があるご家庭では、中性洗剤の代わりに重曹を使って掃除をしていただいてももちろん大丈夫です!
尚、重曹を使って掃除をする場合は重曹スプレーを作り、それを噴射しながらスポンジやブラシでこすると良いでしょう。
参考:重曹スプレーの作り方
水洗いをした場合は陰干しでしっかりと乾燥させる!
扇風機のファンやファンカバーをまるごと水洗いした後は、直射日光が当たらない場所に陰干しし、しっかりと各パーツを乾燥させてください。
各パーツをしっかりと乾燥させずに扇風機を組み立てて保管場所にしまってしまうと、保管場所や扇風機本体にカビが繁殖してしまったり、嫌なニオイの原因となってしまうため、必ずしっかりと乾燥させるようにしてください。
その他本体部品の掃除について
ファンやファンカバーの掃除が終わったら、その他本体部品の掃除を行いましょう!
ファンやファンカバーを水洗いするケースでは先に水洗いを行い、それらを乾燥させている間に、本体部品の掃除を行うと時間の無駄が省けます。
本体部品については簡単には扇風機の電気部品から取り外せないため、外装を雑巾で拭き掃除するのみにとどめます。
内部に水分が入っていかないように、濡らした雑巾をかたくしぼってから水拭きし、最後に乾いた雑巾で乾拭きを行います。
扇風機下部のスイッチ周辺部は特に手垢で汚れやすいため、念入りに拭きましょう。
扇風機のモーター部分にホコリがたまっているときは、掃除機のブラシノズルを使ってホコリを吸い込んでください。
また扇風機のモーター部分から突き出ているファンの軸には、潤滑・サビ止め用の油分(グリス)が付着していることも。
掃除の際はこれを拭き取らないように注意してください。
またトラッキング火災の発生防止のため、コンセントプラグについているホコリもしっかりと清掃しておきましょう。
参考:トラッキング火災とは
電源ケーブルについては外装部と同じように、雑巾で水拭き後に乾拭きを行ってください。
汚れが落ちない場合は薄めた中性洗剤を使って拭き掃除!
水拭きや乾拭きでは汚れが取れない場合には、薄めた中性洗剤を染み込ませた雑巾を使って外装を拭き掃除。
その後水拭きで洗剤の成分をしっかりと取り除いてから、乾拭きを行ってください。
また油汚れで外装部品がベトベトとなっている場合には、ファンの水洗いの際に紹介した重曹スプレーを吹き付けて油分を除去。
その後は同じようにしっかりと水拭きを行い、その後さらに乾拭きを行うことで効率よく油分や汚れを除去できます。
これらのどの方法を使った場合にも、本体の内部に水分が入らないように注意しながら掃除を行うようにしてください。
以上で扇風機の掃除作業は完了です!
分解と逆の手順で組み立て!
扇風機の掃除が終わったら、分解した時と逆の手順で組み立てを行っていきます。
まずは本体のモーター部にファン後面のカバーを取り付けて、固定用の手回しネジでしっかりと固定。
その後モーターの軸にファンを取り付け、固定用の手回しネジでこちらも固定します。
ファンの固定の際は、ファンの根本を手で押さえながら通常とは反対に左側にネジを回転させて締め込みましょう。(※逆ネジの場合左回転させることでネジが締まります。)
ファンを固定したら、ファン前面カバー上部の爪をファン後部カバーの上部に引っ掛けます。
爪を引っ掛けたら、前面カバー下部のロック機構をロック!
これで組み立て完了です!
最後に扇風機のスイッチを入れて正常に動作するかを確認してください。
タワー型扇風機の掃除方法(羽根がなく、ファンが内蔵されていて外からは見えないタイプの場合)
羽根がなく、ファンが内蔵されていて外からは見えないタワー型扇風機の場合、普通の扇風機と同じように分解してファンの周辺を掃除することはできない製品が多いです。
たとえばこちらはリビングで使っているDyson(ダイソン)さんの扇風機兼温風ヒーター、AM09IBです。
このAM09IBの外装の周囲をよく観察しても、外装を外せそうな機構にはなっていないのです。
またAM09IBの取扱説明書では、ブラシでホコリを取り除く、または布で水拭きもしくは乾拭きをするように、とだけ書いてあります。
異物の取り除き方
中略
本体吸気口、または円形パーツ内側の開口部にたまったホコリや異物がないかを確認し、やわらかいブラシ等で取り除きます。
お掃除
中略
乾いた、もしくは湿った布で拭いてください。
洗剤やツヤ出しを使用しないでください。(dyson – AM09IB取扱説明書より引用)
したがって、こういったファンの周辺を分解清掃できないタワー型扇風機では、分解せずに可能なかぎり清掃する形となります。
電源を切りコンセントを抜く
普通の扇風機とは異なりタワー型扇風機では、分解の際にファンなどの回転部が露出しないため、さほど気にすることではありませんが、掃除をする前に本体の電源を切って、コンセントを抜いておきましょう。
またはるるが使用しているAM09IBのように、温風ヒーター機能がついている機種では、ヒーター動作させていた場合は電源を切ってからもしばらくの間は本体が熱い状態となっていますので、ご注意ください。
外装に付着したホコリを取り除く!
タワー型扇風機では本体外装上部の以下の部分。
また送風口の下部が、ホコリがたまりやすい場所となっています。
また本体下部などに設けられている吸気口についても同様に、ホコリが付着しやすい箇所です。
こういった場所やその他外装部など、ホコリが付着している部分については、ブラシノズルを付けた掃除機を使って掃除を行います。
外装を拭き掃除!
掃除機で大まかなホコリを取り除いたら、本体の内部に水分が入っていかないよう、濡らした雑巾をかたくしぼってから水拭き。
その後、乾いた雑巾で乾拭きを行います。
汚れが落ちない場合は薄めた洗剤を使って拭き掃除!
外装に油汚れがたくさん付いていてベトベト…といったケースでは、水拭き・乾拭きによる拭き掃除だけでは、外装の油分・汚れをしっかりと取ることができません。
この場合には普通の扇風機と同じように、薄めた中性洗剤や重曹スプレーを使った拭き掃除を行うことで、スッキリキレイに汚れを落とせます。
ただこの方法は冒頭でも少しふれましたが、AM09IBの取扱説明書に『洗剤やツヤ出しを使用しないでください。』と書かれているように、メーカーさんがやってはいけないと言っている掃除方法です。
そのためはるるは目立たない部分で試し、問題がないことを確認してから自己責任で行っています。(油汚れが水拭き・乾拭きだけではどうしても取れないため。)
またコンセントプラグや電源ケーブルについても普通の扇風機と同じように、雑巾で水拭き後に乾拭きを行ってください。(特にコンセントプラグについてはトラッキング火災の発生防止のため、入念にお掃除を!)
ホコリが付きにくくなる簡単な手入れ方法
さて、ここまで普通の扇風機とタワー型扇風機の掃除方法をご紹介してきましたが、最後にもう一つ、普通の扇風機の掃除をした際にやっておくと便利なお手入れ方法があるのでご紹介します。
それは扇風機のファン(羽根)に市販の帯電防止(静電気防止)スプレーを吹き付ける、または水で薄めた柔軟剤を染み込ませた雑巾やタオルで拭くこと。
これを行うことで、扇風機のファン(羽根)にホコリが付きにくくなります。
このお手入れ方法は以前勤務先で一緒に働いていたパートさんから教えてもらったもの。
そして当初は半信半疑だったものの、実際にやってみたところ、たしかにホコリが付きにくくなったことから、とてもビックリしました。
はるるは自宅での洗濯の際に柔軟剤を使っていないため、帯電防止(静電気防止)スプレーを使用していますが、柔軟剤でも同様の効果を発揮するんだとか。
どうして帯電防止(静電気防止)スプレーや柔軟剤でホコリが付きにくくなるの?
普通の扇風機では、ファンの後面カバーの隙間から空気を吸い、前面カバーの隙間から送風します。
このときファン後面カバーには、空気中のゴミやホコリを取る役割をするフィルターのようなものがないため、ファンの付近を直接ごみやホコリが通過します。
そして扇風機のファンでは絶え間ない回転により、空気とファンの羽根が接触・摩擦が起きており、これにより静電気が発生し、ファンの周囲を通過しようとしたホコリを吸着してしまう、というわけ。
ところが帯電防止(静電気防止)スプレーや柔軟剤でファンをコーティングすることで、摩擦による静電気の発生が抑制され、ホコリが付きくくなるようです。
この対策方法は、扇風機をしまう前の最後の掃除でやっても、その後半年以上は扇風機を使わないはずなので、あまり意味がありません。
したがって夏が始まる前、扇風機を使い始めた時期の掃除の際にやっておくのがおすすめです。
ホントに効果があるので、ぜひ試してみてくださーい!