診療放射線技師に教わったバリウム検査のげっぷを我慢するコツ
2018/04/22
本エントリーの目次
憂鬱で仕方がなかった健康診断
はるるの勤務先では、例年6月前後に健康診断が実施されます。
これ、会社の費用負担で受けさせてもらえるので大変ありがたい話。
ではあるんですが、はるるは毎年憂鬱で仕方がないのです。
というのも。
バリウム検査(胃部レントゲン検査)がとっても苦手!
この健康診断には胃部レントゲン検査、通称バリウム検査が含まれているのです。
はるるはこのバリウム検査がとっても苦手。
バリウムは変な感じの飲み物だし、げっぷを我慢しないといけないし。
さらにぐるぐる回されるわで、もう嫌だ~という感じなわけ。
去年までとは違うのだよ!去年までとは!
苦手だ!嫌だ~!といくら言っても、健康に関わることなので、受けないわけにもいかず。
今年もつい先日、健康診断を受けてきた、はるる。
例年どおりバリウム検査はきつかったのか、というと、今年は少し違いました。
もちろんきついことはきついのですが、それが大分やわらいだ感じ。
それはなぜかと言うと。
診療放射線技師さんに、バリウム検査のコツを教わっていたから!
実ははるる、昨年のバリウム検査の直後に、その苛酷さゆえか、気分が悪くなってしまったのです。
そこで検査室の前の長椅子で休んでいたところ、直前に検査をしてくれた検査員の方が偶然通りかかり、声をかけていただきました。
検査員さん『大丈夫ですか?』
はるる『ちょっとだけ気分が悪いので…。少し休めば大丈夫だと思います…。』
検査員さん『無理しないで大丈夫ですよ。』
はるる『わたし、どうもバリウム検査が苦手で…。』
検査員さん『そういう方は多いです、たしかに大変ですよね。』
はるる『ええ。とくにげっぷを我慢するのがきついです。』
検査員さん『なるほど。でもあれはコツをつかめば、結構我慢できるものなんですよ。』
はるる『我慢するコツがあるんですか?』
検査員さん『はい。げっぷが出そうになったら…』
はるる『へぇ~!そんな医師ならではの方法が!』
検査員さん『…よく間違えられるんですけど、私たちは実は診療放射線技師というもので、医師じゃないんです。』
はるる『あっそうなんですか。すいません…。』
検査員さん『いえいえ。間違えられるのには慣れていますから。』
と、一部省略していますが、こんなやり取りがあり、げっぷを我慢する方法を含め、バリウム検査全般のコツを教わっていたんです。
そして今年のバリウム検査でそれらを実践したところ、これが効果てきめん!
そこで今回は、診療放射線技師に教わったバリウム検査のげっぷを我慢するコツ、と題して、バリウム検査でゲップをうまく我慢する方法をご紹介します!
バリウム検査のコツ
このエントリーをご覧の方の中には、まだバリウム検査を受けたことがない!
という方もいらっしゃるかもしれません。
そこでバリウム検査の流れにそって、ポイントを説明したいと思います。
また、診療放射線技師さんに教わったコツだけではなく、検査の前に渡される注意書きに記載されていた内容についても、併せてご紹介します!
検査は3日間に渡る
バリウム検査は検査前日、当日、そして翌日の3日間にわたって行われるもの、と思ってください。
検査前日
この日は検査の下準備を行います。
夕食は早めに!
バリウム検査の前日の夕食は、20~21時までに済ませておかなければなりません。
これはあまり遅くに夕食を食べると、胃に食べ物が残ってしまい、正しい検査が行えなくなるため。
検査を受ける病院によって、時間はまちまちのようですが、はるるが健康診断を受けた病院では、20時までとなっていました。
アルコールの摂取はダメ!
アルコールは胃を荒れさせてしまうため、正しく検査ができなくなってしまう可能性があります。
そのため前日のアルコールの摂取は絶対にダメ!
検査当日
いよいよ本番ですよー!
機械に乗る
バリウム検査は、大掛かりな機械に乗って行います。
最初はあたふたしてしまうと思いますが、検査員の方の指示に従って、颯爽と乗り込みましょう。
発泡剤は舌の上!
次に検査員の方に、プラスチック製の小さい試験管のようなケースに入った、発泡剤を渡されると思います。
これを口の中に入れるわけですが、まだ飲んではいけません。
この時のポイントは、舌の上に発泡剤をのせること。
これ大事。
とっても大事。
そうしないと唾液に発泡剤が反応して、口の中で発泡が始まってしまい、文字通り口から泡を吹くことになります。
発泡剤を飲む!
さて、ここからがきついんです。
水または白いドロドロした液体が入った、小さいガムシロップのようなサイズの容器を渡されるので、それを発泡剤と一緒に飲み込みます。
この白いドロドロした液体がバリウム。
味は色々ありますが、どれもそんなにおいしいものではないはず。
このガムシロップのような容器の中身は、病院によっては水の場合もあります。
そのためバリウムで飲むのか、水で飲むのかは、検査を行う病院の方針によって異なるようです。
はるるの場合、以前の健康診断の際は、水で飲んでいたように思うのですが、最近はバリウムで飲むように変わりました。
そしてこれの何が大変って、少ない量のバリウム、または水で発泡剤を全量飲み込まないといけないのが、とにかく大変!
この時にも重要なポイントがあります。
それはすぐに!そして一気に飲み込むこと。
発泡剤はバリウムまたは水と混ざると、すぐに発泡を始めます。
そのためぼやぼやしていると口の中で発泡していしまい、取り返しのつかないことに…。
とにかくげっぷを我慢!
発泡剤を飲むと、すぐにげっぷをしたくなると思います。
ですが、とにかく我慢。
バリウム検査は、発泡剤で胃を膨らませて、透視をする検査。
そのため、発泡剤により胃の中で発生したガスをげっぷで排出してしまうと、せっかく膨らんでいた胃が縮んでしまいます。
だからげっぷをしてはいけないのです。
これが本当に大変なんです。
どれぐらい大変かというと。
たとえばコーラを飲むと、げっぷをしたくなりますよね。
あれを我慢しろ、と言われるわけです。
しかもバリウムに使う発泡剤は、コーラの炭酸よりもはるかに強烈。
こう言われてみれば、どれぐらい大変かは想像できるんじゃないでしょうか。
げっぷをすると、検査員の方にはばれてますよ!
ちなみにげっぷをすると、検査員の方にはばれています。
胃がしぼんでしまうので、分かるそうです。
また、あまりにしぼんでしまうと、追加で発泡剤を渡されます。
なぜそんなことを知っているのかというと、以前の検査の際、追加で発泡剤を渡されたことがあるからです(笑)
げっぷを我慢するコツ
このげっぷを我慢するコツとして、冒頭の診療放射線技師さんが教えてくれたのが、今回最もご紹介したいこと。
そしてそれは以下の3点。
- 顎を引いて、視線を下に向ける。
- げっぷが出る直前のタイミングで、唾液を飲む。
- 苦しくてもなるべく鼻呼吸をする。
え?たったこれだけ?
と思われるかもしれません。
でも効果大です!
本当に効きます!
昨年は正直に言うと、4回の小さいげっぷをした、はるる。
ですが今年はこのコツを実践したところ、1回だけで済みました。
何度か、あ~げっぷが出ちゃいそう…となりました。
ですが下を向き、タイミングを合わせて唾液を飲むことで、1回を除いては、げっぷを我慢できたのです。
さすが、診療放射線技師さん直伝の技!
バリウムを150~200cc前後飲む
さて、発泡剤を飲んだ後は、第二の関門。
発泡剤を飲み終わると、普通の紙コップに入ったバリウムを渡されます。
それを左手に持ち、右を向いて二口。
次に右手に持ち、左を向いて二口飲みます。
この時は、食道などの状況をチェックしているんだそう。
それが終わると、残りのバリウムを全部飲んでください、と言われます。
これがまた、きついのです。
とにかくまずい…、量が多い。
そして異物感がすごい…。
直感で、あっ!これ食べちゃいけないものだ!
と感じられる、不思議な飲み物、それがバリウムです。
粘度の高い飲むヨーグルトのような風合いで、味は何種類かあるそう。
ちなみにはるるは味なんて分かりません。
飲むのに必死なので…。
すでに4口飲んだ状態での残量が120ccぐらいだったので、合計150~200ccぐらいは飲むことになるかと。
これはコップの内側に量を示す線が引いてあるので、残量が分かるんです。
ただ残量を見てしまうと、まだこんなに残っているの?となってしまうので、多分見ない方が良いと思いますよ。
このバリウムを飲む時のコツは、視線を上にして、とにかく一気に飲むことだそう。
ちびちび飲んでいると、味や臭い、異物感が気になり、きつくなるとのこと。
そっちはなんとなく理解できたんですが、問題は視線を上にする、ということ。
ですが、これにも納得の理由があったのです!
目を閉じた場合、味覚や舌の感触・嗅覚に、より神経が集中してしまう。
開けていた場合でも、カップの中のバリウムのドロドロ感を見てしまうと、異物感を感じてしまう。
だから視線を上にして、カップの中を見ずに飲むと、一気に飲み干しやすい。
ふむふむ、なるほど、たしかにそうだ!
とはるるもこれには納得。
そこでこれまでは、数回に分けてバリウムを飲んでいたのですが、今年の検査では頑張って2口で残りを飲んでみたわけ。
すると、あれ?あまりつらくないかも…、と感じるように。
というわけで、これもとっても効果大!
バリウムを服にこぼさないように!
はるるは以前、バリウムを飲んだ際に、検査着のお腹の部分にバリウムをこぼしてしまったことがあります。
ですがこれでは、正常に検査ができなくなってしまうので、こぼさないように気を付けてください。
ちなみにこの時は検査着をまくってと指示され、そのまま検査を続行しました(笑)
右に3回転ごろごろ
さて、バリウムを全量飲み終わると、いよいよ本格的な地獄じゃなかった…検査開始!
バリウムが入っていた紙コップは、近くに置台があるはずなので、そこに置きます。
次に背中の台が水平になっていくので、左右にある手すりをつかみながら、必死で耐えます。
その後は右方向にその場で3回転しなさい!
という指示があるので、そのとおりにその場で回転します。
これは胃壁にバリウムをくっつけるための作業らしいのですが、げっぷを我慢しながらなので、結構しんどいです。
一番きついのがうつ伏せ!
ここからは、検査順序が病院ごとに違うかもしれませんが、はるるが健康診断を受けている病院の例をご紹介します。
まず行うのが、検査機械の上でうつ伏せになって、お腹に枕を置かれる検査。
この時がげっぷを我慢するのが、最もきつい瞬間でしょう。
げっぷを我慢しているのにうつぶせ!?
しかもお腹に枕を置くの!?
という感じですよね。
ちなみにはるるが、今年の検査での、唯一我慢しきれなかったげっぷがこの時でした。
お腹を圧迫されたら、そりゃ出ちゃいますよ…なんて言い訳ですけどね。
色々な体勢に動く!
次は検査員の方に、いろいろな指示を出されます。
右!
はい!止まって~。
あ~もうちょっと左!
行き過ぎ!右!
そっちは左!
お箸もつ方ね~。
といった感じ。
こういった検査員の方の指示にしたがって、動き回ります。
右へ左へと、コロコロ動くので、ホントに過剰な表現じゃなくて、右がどっちだか分からなくなっちゃいます。
検査機械に大きく右・左と書いてあるので、はるるのように、検査中に左右が分からなくなってしまう方は、結構多いみたい。
ロボットアームでフィニッシュ!
何言ってんの?
なんて言われてしまいそうですが、大真面目。
検査の最後は、機械の左側からニョキっと生えているロボットアームのような物体で、お腹を押されます。
これで胃の動きを見ているらしいのですが、結構な力でプッシュされます。
この時はもうげっぷをしていいですよ~、と言われるはずなので、盛大なげっぷをすることを忘れずに。
時間は3~10分程度
バリウム検査は負担が大きいので、長く感じますが、実際には3~10分ほどで終わる検査です。
スムーズにいけば、大抵5分以内に終わるはず。
今年のはるるの例では、トータルで5分ほどでした。
実際には冒頭の2分は説明やら、発泡剤を飲む時間なので、検査自体は正味3分ほどだったはず。
ただ発泡剤の飲みなおしをしたり、左右に指示通りにうまく動けないと、10分ぐらいかかってしまうことも。
すぐに大量の水と下剤を飲む
バリウムは長時間、胃や大腸にとどまっていると固まってしまい、排泄が困難になります。
そのため検査直後に下剤を渡されるので、すぐに大量の水(コップ2杯程度)と一緒に飲んでください。
下剤は2~4錠程度渡されるはずなので、ご自身の体質に合わせて飲みましょう。
EveryDay、OPP気味のはるるは1錠でも、効き過ぎてしまいますが…。
はるるが病院からもらった下剤の注意書きによると、最初に2錠飲んでみて効果が薄ければ、追加で2錠飲むように、とのこと。
白い便が出ます!
下剤を飲んでいるので、たいていの場合、3~4時間程でお腹が痛くなってくると思います。
ここでのポイントは、絶対に我慢しないこと。
なるべく早くバリウムを排泄した方が良いので、便意を我慢してはいけません。
また初めてバリウム検査を受けた方の場合、便が真っ白なことにビックリすると思います。
ですがこれは、バリウムが排泄された証であり、正常です。
気にせず、どんどん排泄してください。
水分を多めに飲む
排泄を促すため、検査後は継続的な水分摂取を心がけてください。
特に普段あまり水分を取らない、という方は積極的に水分を取るようにした方が良いでしょう。
帰宅の際の電車はなるべく各駅停車!
下剤を侮ってはいけません。
普段ならもう少し我慢できるはず、というのが通用しないのです。
そのため電車で検査に行った場合、帰宅の際は、なるべく停車駅の多い各駅停車がおすすめ。
もし停車駅の少ない特急電車に乗った直後に、お腹がゴロゴロしてきたら悲惨です…。
検査当日もアルコールの摂取はダメ!
アルコールには、バリウムを固めてしまう特性があります。
そのためバリウムの排泄が完了するまでは、アルコールの摂取はダメ!
検査翌日
バリウム検査はバリウムの排泄が終わるまで、と言われているそう。
はるると同様にOPPの方は、検査当日中に排泄が終わる方もいると思います。
ですがそうではない多くの方は、翌日も白い便が出るはず。
そして何度か排泄を行い、便が通常どおりの茶色い状態になれば、排泄は終わったと思ってOK!
バリウムは流れにくいので、ご注意を!
このバリウムまみれの白い便ですが、1点注意があります。
それはとても流れにくい、ということ。
だから水を流しても、便器にくっついてしまい、うまく流れないことも。
そんな時は以前のエントリー、これで解決!便が便器にこびりついてしまう場合の対策!でご紹介した、便器にあらかじめトイレットペーパーを敷いておく方法がおすすめ。
そうすればこびり付くことなく、スルっと流れてくれます。
健康維持のために頑張って!
バリウム検査はたしかにきついです。
ですが健康維持、病気の早期発見のためには、なるべく頑張って受けた方が良い検査でしょう。
だからはるるのように、バリウム検査が苦手だ!
という方は、今回ご紹介したコツを実践してみてください!
少しはバリウム検査が楽になると思いますよ~。