洗濯機の洗濯槽を洗濯物をためておくかご代わりにしてはダメ!
2018/04/22
本エントリーの目次
4月に引っ越しをした友人から、こんな悲痛な叫びが…。
洗濯機で洗濯物を洗ったら、黒いゴミが付いて汚くなった!
詳しく話を聞いてみると、こんな状況とのこと。
- 1か月くらい前から、洗濯機の洗濯槽から変な臭いがしていた。
- 2週間ほど前から、洗濯機で洗濯をすると、小さいのりのような黒いゴミが洗濯物に付くようになった。
- 昨日洗濯をしたら、洗濯物に大量の黒いわかめのようなゴミが付いていて、洗濯物が汚れた。
しかもこれを手で取ろうとすると、服に伸びてついてしまい、(塗りこむような形になってしまい)、余計に服が汚れて取れにくくなった。 - 4月に買ったばかりの洗濯機なのに、もう内部が汚れちゃったの!?
以前住んでいたマンションにあったコインランドリーでは、こんなことは起こらなかったのになぜ!?
ちなみにこの友人、4月に現在のアパートに引っ越しをしたんですが、引っ越す前はマンション内のコインランドリーを使用しており、自分の洗濯機を持っていませんでした。
ですが引っ越しを機会に、自分の部屋に念願の?自分専用の洗濯機を購入したわけ。
買ったばかりの洗濯機で、衣服をキレイにするために洗濯をしたのに、黒いゴミで汚れてしまったら、そりゃあガッカリですよね。
というわけで今回のお話は、この『洗濯をすると洗濯物に付着する黒いゴミ』について。
その黒いゴミは黒カビです!
この洗濯物についた黒いのりっぽい何か、わかめのような何かですが、これはズバリ黒カビくんです。
なぜすぐに分かったのかというと、はるるも以前にこの現象に悩まされ、原因の調査や対策を行ったため。
洗濯槽の裏側に繁殖した黒カビが、黒いのりやわかめのような物体の正体!
この黒カビは、主に洗濯槽の裏側に繁殖したもの。
そしてこれが洗濯の際の水流により、洗濯槽裏側の壁面から剥がれ落ち、洗濯物に付着した。
というのが今回の、洗濯の際に衣服に黒いゴミが付着して汚れる現象の全貌です。
洗濯槽の裏側は、黒カビにとって、最高のすみか
洗濯機の洗濯槽は洗濯の度に水で濡れます。
そして風通しも悪いため、湿気がこもりがち。
洗濯槽の表側(洗濯機内部をのぞくと見える銀色の部分)は、洗濯機のフタを開け閉めすれば、多少空気が入れ替わるため、いくぶんマシ。
ですが裏側は表側に比べて空気の流れが少なく、乾きにくい構造の洗濯機がほとんど。
そのため洗濯槽の裏側は、カビが繁殖しやすい環境なんです。
また冬では低温のため、発生が多少抑制されますが、5~10月前後の温かい時期になると、多湿にプラスして、高温という条件が追加されます。
この高温多湿であるという洗濯槽の裏側の環境は、黒カビにとって繁殖しやすい最高のすみかである、というわけ。
だから、あらかじめしっかりと黒カビ対策をしておかないと、今回のような黒カビ発生により洗濯物が汚れてしまう問題は、どの洗濯機を使っていても、起こる可能性があるのです。
黒カビが繁殖してしまったら
黒カビが繁殖してしまったら、まずはその黒カビを取り除かなければいけません。
これにはこういった市販の洗濯槽用のカビ掃除用の薬剤(洗濯槽クリーナー)を使用するのが、最もお手軽。
注意書きのとおりに使用すればOKなのですが、1回ではキレイになりきれず、数回の使用が必要になるかもしれません。
また、つけおきOKの薬剤であれば、つけおきをするとより効果的です。
洗濯機によっては、槽洗浄コースと呼ばれる、洗濯機の洗濯槽を掃除するモードが用意されている機種があります。
この場合は槽洗浄コース + つけおきをすれば、かなりしっかりと汚れが取れるはず。
洗濯槽クリーナーには、塩素系と酸素系があるけど、どっちを選べばいいの?
よくネット上で、酸素系洗濯槽クリーナーを使うと、こんなに汚れがとれた!
というような情報を、知恵袋系のサイトや動画投稿サイトで見かけることがあります。
はるるもああいった情報を見た当初は、へぇ~酸素系のほうが効くのかぁ、なんて思っておりました。
でもドラッグストアの洗濯槽クリーナーのコーナーに行くと、塩素系洗濯槽クリーナーと酸素系洗濯槽クリーナーの両方が置いてあります。
しかも塩素系の洗濯槽クリーナーの方が、さまざまな種類の製品が置かれているのです。
そこで以前、どうして効きが悪い?らしい塩素系の洗濯槽クリーナーの方を多く売り場においているのか不思議に思い、偶然売り場を通りかかった薬剤師さんに聞いてみました。
ネットで『酸素系の洗濯槽クリーナーの方が効く』って書いてあったんですけど、塩素系もたくさんおいてありますよね?
ということは、酸素系が使えない洗濯槽とかがあるんでしょうか?
と。
すると衝撃の回答が。
塩素系の洗濯槽クリーナーの方がよく効きますよ
えっ!?えーーーー!
なんですって!
だってネットで、酸素系の方がよく落ちるって書いてあったし、動画でもすごい汚れが落ちてましたよー!!!
しかもその動画を見るかぎり、はるるが以前から特に考えもせずに使っていた、塩素系の洗濯槽クリーナーよりも明らかに汚れが落ちてますよー!!!
そこでこれについてさらに聞いてみたところ、どうもこういうことらしい。
- 塩素系は汚れを分解して除去する、という特性上、除去した汚れが見えにくい。
だが、洗浄力や殺菌力は酸素系よりも高い。 - 酸素系は発泡する製品が多く、その泡の力で、汚れを剥がし落とす特徴がある。
汚れを分解しないため、剥がし落とした汚れが目によく見える形で洗濯槽の内部に浮いてくる。
そのため洗浄力を実感しやすいという特徴があり、その落ちた汚れを見せるインパクトのある動画がネット上で話題になり、洗浄力が塩素系 < 酸素系という認識が広まったのでは?
というわけで、洗浄力や殺菌力は酸素系 < 塩素系というのが正しいそうです。
そのためはるるは、現在も塩素系の洗濯槽クリーナーを使用しています。
ちなみにこの時は、洗剤のことを聞いてしまいましたけど、今思えば薬剤師さんは薬の専門家なんですよね…。
偶然お聞きしたのが、洗剤についても詳しい薬剤師さんでよかった(笑)
そしてこの薬剤師さん、さらにおすすめの使い分けについても教えてくれました。
ひどい汚れの場合は、まずは酸素系、次に塩素系クリーナーを使う!
これはなぜかというと、まず汚れの多くを酸素系クリーナーの発泡パワーにより取り除く。
次に塩素系クリーナーで目に見えない汚れを除去・殺菌することで、黒カビだらけだった洗濯槽の裏側をキレイにできる。
そして日常のお手入れであれば、基本的には塩素系でOK!
ただし塩素系洗剤特有の刺激臭が苦手な方は、酸素系が良いでしょう、とのこと。
そのため現在使用されている洗濯機の状況に応じて、以下の2製品を使い分けると良いのではないかと。
塩素系洗濯槽クリーナー
酸素系洗濯槽クリーナー
尚、洗濯槽カビキラーを販売しているジョンソンさんのwebサイトで、オススメ!洗濯槽クリーナー診断というページが公開されているので、こちらも参考にどうぞ。
黒カビ対策で最も大切なことは、洗濯槽を乾燥させること!
ここまで、黒カビが繁殖してしまった場合のお掃除方法をご紹介したわけなんですが、黒カビ対策でもっとも重要なことは、黒カビを繁殖させないこと。
そしてそのために最も大切なことは、洗濯槽を乾燥させることです。
先にも書いたとおり、黒カビは高温多湿の場所を好みます。
だから洗濯槽をなるべく乾燥させておくことで、黒カビの繁殖を防ぐことが可能になるんです!
洗濯槽を乾燥させるために
洗濯槽を乾燥させると良いのは分かったけれど、具体的には何をしたら良いのか、というと以下のとおり。
洗濯機を使用しない時は、洗濯機のフタを開けておく!
洗濯機を使用しない時はフタを閉めておく、という方が多いと思います。
ですがこれでは、いつまでも湿った空気が入れ替わらず、洗濯槽内部の湿度が高い状態で保たれます。
そして洗濯槽内部が乾燥しないまま、次の洗濯が行われ、湿った空気が入れ替えられず、以下繰り返し…。
そのため洗濯槽を乾燥させるために、洗濯機のフタを開けておきましょう!
洗濯槽を洗濯カゴ(ランドリーボックス)代わりに使用しない!
洗濯槽に、洗濯をする予定の衣類を洗濯機を回すまでの保管場所とし、脱いだ衣類をポイポイ放り込んでおく。
そして洗濯物が一定量たまったら洗濯機を回す、といったように、洗濯槽を洗濯かごの代わりにするような使い方をされている方もいらっしゃると思います。
実は以前のはるるもそうでした。
ですが、これは絶対にダメ。
というのも、1日着用したTシャツやパンツなどの下着は、一見キレイに見えても、実は雑菌だらけ。
しかも乾いているように見えても、汗などで湿っています。
さらにハンドタオルやバスタオルは、水分を吸うためのものなので、湿っていて当然。
これらを洗濯カゴの代わりとして、洗濯槽にポイポイ放り込んでいたら、洗濯槽が湿気だらけになってしまうのも仕方ありません。
というわけで、洗濯物を保管しておく洗濯かご(ランドリーボックス)を別途用意し、絶対に洗濯槽を洗濯カゴ代わりに使用してはいけません!
定期的に洗濯槽の掃除を!
今回ご紹介した洗濯槽を乾燥させる、という対策を行えば、完全にとはいかないまでも、黒カビの繁殖をかなり抑えられると思います。
じゃあ洗濯槽クリーナーはしなくてもOKだね!
となってしまいそうですが、洗濯槽の内部はカビ以外にも、人間のアカや皮脂などで汚れています。
こういった目に見えない汚れを取り除くために、たとえ黒カビが発生していないとしても、定期的に市販の洗濯槽クリーナーで洗濯槽の掃除を行うと良いでしょう。
ちなみに洗濯槽カビキラーを販売しているジョンソンさんによると、そのおすすめ頻度は以下のとおり。
Q. どのくらいの頻度で使えばいいのですか?
A. 洗濯槽を清潔に保つために、1~2ヶ月ごとの定期的な使用をお勧めします。
というわけなんですが、はるるの場合、一人暮らしのため、そこまで洗濯槽が汚れるとは思えません。
そのため、3~4月に1回程度の頻度で洗浄を行っています。
洗濯槽の洗浄頻度については、ご家庭での洗濯機の使用頻度や汚れ具合によって、適宜調節されるとよろしいかと。