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iSCSI対応の安い大容量NASをお探しなら、RN31600がおすすめ!

      2018/04/24

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iSCSI対応のNASは高い…

少し前に、iSCSI(詳細は後述)対応の大容量のNASが必要になり、各メーカーさんの法人向けの製品について調べたり、営業担当の方にお見積りをいただいていたんですが、どのメーカーさんでも共通していたことがありました。

それはとにかく価格が高い、ということ。

これが全部SASのディスクやエンタープライズ向けのSSD製品搭載のモデルであれば、価格が高いのも理解できます。
ですがニアライン SAS(NL SAS)やSATAのディスクで12TBほどの容量であっても、数十万円。
ベンダーさんによっては、70万円を超えるお見積りだったパターンも…。

理由をベンダーの営業さんに聞いてみると

どうしてこんなに高額なのか、気になったはるるは、お世話になっているとあるベンダーの営業さんに聞いてみたところ、こういうことらしい。

  • iSCSIは、法人向けストレージ製品の中でも、中級モデルより上位のモデルにしか搭載されていない。
    これは、iSCSI自体がSOHOや小規模法人ではあまり需要がなく、中規模または比較的規模の大きな法人が主なターゲットのため。
  • 上位モデルでは、ストレージ製品そのものに多用な機能が備わっており、ストレージの筐体(ディスク以外の制御部)自体がそもそも高い
    そのため安価なSATAディスク数本をストレージの筐体に搭載する場合であっても、価格がそれなりに高額になってしまう。

ふむふむ、なるほど。
たしかに大手ベンダーさんのiSCSI対応のストレージ製品(NAS)は、非常に多くの機能を搭載しています。
だからストレージの筐体自体が高い、というのも納得です。

ただ今回は、RAID5の20TBの容量をもったiSCSI対応のNASで十分。
そして、それ以上に高度な機能は一切必要なく。
それよりもなるべく安価に調達したかったため、ネットで個人向けやSOHO向けの製品も含めて探していると、比較的安価に今回の要件を満たせそうな製品を発見!

さっそく実際に購入して使ってみると、これが簡単な操作で設定でき、とっても使いやすくて素晴らしい商品だということが分かったんです!

そこで今回はこのストレージ製品(NAS)をご紹介します!

iSCSIとは?

iSCSIは、USBなどのように一般によく知られている規格ではないため、聞いたことがない!
という方もいらっしゃると思います。

そのため、まずはこのiSCSIについて軽くご紹介します。

iSCSIとは、Internet Small Computer System Interfaceの略語で、アイスカジーと呼ばれています。
これはかつてコンピューターとHDDやスキャナー、その他特殊機材との接続に使われていた規格、SCSI(スカジー)プロトコルをTCP/IPネットワーク上で使用できるようにした規格

簡単に言うと、LANケーブルで周辺機器を接続して制御・使用できるようにする規格です。

そしてiSCSIで接続したストレージ製品は、LANケーブルで接続しているストレージでありながら、ローカルディスクとして扱うことができる、という特徴があります。

またiSCSI対応のストレージ製品の場合、ストレージ側であらかじめLUN(Logical Unit Number = 論理ユニット番号)の設定を行うことで、一つのストレージ製品を他のコンピューターからは、複数のストレージのように見せかけることも可能です。

さらに一つのLUNは、OSなどの機能を利用して、複数のパーティションに区切って使用することも可能です。

iSCSIイニシエーターとiSCSIターゲットについて

iSCSI規格では、接続元のクライアントのことをiSCSIイニシエーター、接続先となるサーバーのことをiSCSIターゲットと呼びます

たとえばWindows OSを搭載したPCとiSCSI対応のNAS製品をiSCSI規格で接続する場合、NAS製品側でiSCSIターゲットとしての設定を行い、Windows OSを搭載したPC側でiSCSIイニシエーターの設定を行うことで、接続できるようになります。

尚、Windows OSの場合、一般向けWindowsではVista以降、サーバーOSではWindows Server 2008以降のOSであれば、iSCSIイニシエーターの機能を標準搭載しているため、追加のソフトウェア・ライセンスなどは購入せずに、設定するだけで接続可能です。

iSCSIイニシエーターの設定画面は、Windows 10の場合、『Windows』キーを押しながら『R』キーを押下。
表示されたファイル名を指定して実行ウィンドウで『control admintools』と入力し、OKボタンをクリック。
管理ツールから、『iSCSIイニシエーター』をクリックすることで表示します。

管理ツールの『iSCSIイニシエーター』ショートカット

Windows Server 2012 R2の場合は、コントロールパネルで小さいアイコン表示にすれば表示されます。

iSCSIイニシエーターやiSCSIターゲットの設定については使用している製品、接続形態によって設定方法が異なるため、ここではふれません。
設定方法の詳細は、iSCSIターゲットとなるNAS製品のマニュアルを参照ください。

NETGEAR社のRN31600-100AJSは、安くて高性能で使いやすいのでおすすめ!

こちらが今回ご紹介するiSCSI対応、かつRAID5で20TBの容量を利用できるNETGEAR社のNAS製品、RN31600-100AJSです!

定価は税込み151,200円とそこそこ高いのですが、これが2016年5月現在、Amazonさんで5万円を切る4.7万円前後で販売されています。
なぜこんなに安いのかは不明ですが、本来は15万円以上する機材であり、機能はかなり充実している製品です。

ただこの製品は、これ単体では使用できません。
といいますのも。

RN31600-100AJSはディスクが付属しません!

このRN31600-100AJSには、HDDやSSDといった記憶媒体のディスクが付属しません。
そのため自分で使用する容量のディスクを別途調達し、このNAS製品に接続して使います。
したがって実際に使用する際には、RN31600-100AJSの購入費用(2016年5月現在は4.7万円弱)に加えて、ディスクの購入費用が必要となります。

そのため使用するディスクの容量にもよりますが、概ね10~30万円前後の費用がかかるはずです。

それでも大手ベンダーさんのiSCSI対応製品に比べれば、かなり安価に購入・使用できるのは、間違いありません。
もちろんその分機能面で劣りますが、最低限iSCSI対応のストレージ製品として使うだけであれば、十分な機能を持っています。

使用可能なディスクについては、NETGEARさんのwebサイトに製品ごとの『HDDコンパチビリティ(互換性)リスト』が公開されているので、そこに掲載されているディスクを搭載すると良いでしょう。

はるるは、上記リストに掲載されていた以下のHDDを接続し、正常に動作することを確認しています。

RAID5で20TBの記憶域を構築すると、およそ15.5万円!

仮にRN31600-100AJSと、4TBの3.5インチHDD(WD40EFRX)6本を使用して、RAID5で20TBの記憶域を構築した場合、2016年5月現在の価格ではおよそ15.5万円が必要です。(NASが4.7万円、HDDが1.8万 ✕ 6本より)

これだけのサイズのRAID5のiSCSI対応記憶域を、この金額で用意できるのは、かなりお得だと思います。

ちなみにこのNAS製品は、2016年5月現在はAmazonさんであれば、ディスク付きの製品も選択・購入可能です。
ただ多少割高となってしまうため、ストレージとディスクを個別に買った方がお得です。

単体で最大36TB、外付けボリューム拡張ユニットEDA500-AJSを併用すれば、最大96TBの記憶域を利用可能!

このストレージ製品は、公式のwebサイトによると単体で36TB、さらに外付けボリューム拡張ユニットEDA500-100AJSを併用すれば、最大96TBまで利用可能とあります。(情報が多いですが、仕様詳細を以下に引用します。)

ReadyNas300シリーズと500シリーズの仕様比較表

(NETGEAR – ReadyNAS300シリーズ、500シリーズ仕様比較より引用)

ただRN31600-100AJSのディスク互換性リストを見ると、8TBのHDDもサポートしているようなので、8TB ✕ 6ディスクで単体48TBまで拡張できそうな気がするんですが、気のせいでしょうか…。

また外付けボリューム拡張ユニットEDA500-100AJSは、ドライブ数が5(コールドスペアドライブベイ x 1を除く)らしいので、合計すると12ディスクを搭載可能です。
これで最大96TBと書いてあるので、8TBのディスクを12本搭載していないと計算が合いません。

この部分について正確な情報が知りたい方は、NETGEAR社のサポート窓口で確認した方が良さそうです。

外付けボリューム拡張ユニット EDA500-100AJS

豊富な機能が利用可能!

先に紹介した仕様の詳細のとおり、非常に多くの機能を使用可能です。

代表的な機能としては以下のようなものが挙げられます。

  • 接続するディスクはHDDだけではなく、SSDも接続可能。
  • RAIDは、JBOD、RAID0、RAID1、RAID5、RAID6、RAID10が利用可能。
    さらに専用のRAID機能、X-RAIDにも対応。(X-RAIDとは)
  • ホットスワップ対応。
  • ネジ止めをせずに、3.5インチのHDDを固定・接続可能。
  • ギガビットイーサネット(GbE)ポートを2ポート搭載し、NICのチーミングが簡単操作で可能。

さらにCPUにIntel® Atom 2.1GHz デュアルコアを採用し、メモリーも2GB搭載しているため、性能は悪くはありません。

ブラウザーの設定・管理画面がとても簡単・親切で分かりやすい!

RN31600-100AJSを実際に使ってみて、もう一つ素晴らしいなぁ、と思った点があります。
それはブラウザーを使ってアクセス可能な、GUIの設定・管理画面です。

これがとっても分かりやすくて便利で素晴らしいんです!

これについての詳細は実際に体験してもらった方が、その簡単さや素晴らしさが伝わると思うので、以下のシミュレーションサイトでぜひさわってみてください。

ReadyNAS OS6 – 管理画面シミュレーターの説明ページを表示する

またこの管理画面では、NASのパフォーマンスを確認することも可能なので、将来的なストレージ構成の変更や記憶域の拡大の際に役立つデータを得ることできます。

iSCSI接続では、実際にはどれくらいのI/Oスピードがでるの?

NAS製品では、容量や価格などと同様に重要な点に、どれくらいの読み込み、書き込みスピードがでるのか、という点があります。
そこで以下の条件で、これらについて測定してみました。

前提条件

  • Windows Server 2012 R2の物理サーバーに、iSCSIイニシエーターを設定。
  • RN31600-100AJSをiSCSIターゲットに設定。
  • 両者にはチーミングを設定しない。
  • 物理サーバーはXeonの2CPU、メモリー64GB搭載モデルで、Hyper-VゲストなどローカルディスクやNICに負荷がかかりそうな機能は停止して測定。
  • 測定には、64ビット版のCrystalDiskMarkを使用。
  • NASには、4TBのHDD(WD40EFRX)を3本だけ搭載し、RAID5を構成して8TBの記憶域を作成。
    そのうち4TBの領域を計測対象とするLUNに割り当て。
  • RAID5の同期中に計測。

尚、チーミングを設定せず、かつRAID5の同期中に計測したのは、速度が遅くなりやすい環境での速度がどれくらいとなるかを知りたかったためです。

シーケンシャルReadが70MB/s、Writeが60MB/sくらいの速度

以下が計測結果です。

NETGEAR社のRN31600-100AJSのCrystalDiskMarkの測定結果

けっして早いとは言えない結果ではありますが、速度が遅くなりやすい環境(チーミングの設定なし、RAID5の同期中)のiSCSIでこの速度なので、まずまずと言って良いような気もします。
今回の利用目的では、そこまでの速度は求められないため、実用上の問題にはならなそうです。

ただ速度が必要な用途に使う場合には、接続形態や使用するディスク、RAID構成を変えるなどして、速度が上がるように配慮しないといけないかもしれません。

兄弟シリーズでもう少し安い製品もありますが…

実はこのRN31600-100AJSには、より安価で性能が低いRN10400-100AJSというモデルも販売されています。(搭載可能ディスク数などが違います。)

このモデルでもiSCSIを利用可能なようですが、NETGEARさんのサポート窓口によると、家庭向けの機材という色合いが強く、CPUやメモリーの性能が低いため、これらがボトルネックとなってスピードが出ないことがあるそうです。

そのため多少割高でも、RN31600-100AJSを買っておいた方が良さそうです。

定価15万円以上もする機材が、なぜ1/3以下の4.7万円という激安価格(2016年5月現在)で販売されているのか、その理由は分かりません。
ただ15万円相当の機材の機能が5万円未満で利用できるわけですから、とってもお得であるのは間違いありません。

特に安価なiSCSI対応の高機能大容量NASが欲しい方には、おすすめ度大ですよー!

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